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〈女流〉放談 昭和を生きた女性作家たち

出版社名 岩波書店
出版年月 2018年12月
ISBNコード 978-4-00-061311-8
4-00-061311-1
税込価格 3,190円
頁数・縦 405P 19cm

商品内容

要旨

三十余年の永い眠りの時を超えて奇跡的に日の目を見た貴重な生の声。一九八二年春、編者は、数か月の日本滞在中に、当時活躍中の女性作家たちに公衆電話からアポイントを入れ、突撃インタビューを敢行した。まだ駆け出しのドイツ人日本文学研究者であった聞き手に対し、驚くほど率直に、またくつろいで親密に語る各年代の作家たちの本音とは?当時は実現しなかった瀬戸内寂聴氏への特別インタビューも収録。解説は、詩人の伊藤比呂美氏による。

目次

1 明治生まれの先駆者たち(佐多稲子(1904‐1998)「「女は怖い」は男の逃げ口上、いつも悪い事やってるから」
円地文子(1905‐1986)「私の文学熱と父は関係ありません、すべては祖母の影響です」)
2 「戦中派」の戦後(河野多惠子(1926‐2015)「我慢を快楽へとひっくり返してしまう、まさに倒錯ね」
石牟礼道子(1927‐2018)「詩人というのは要するに、人間と神様を繋ぐ役割です」
田辺聖子(1928‐)「文学修行の厳しさに耐えかねて堕落した田辺聖子(爆笑)」
三枝和子(1929‐2003)「私は男性の視点だけで戦争を捉えたくないのです」
大庭みな子(1930‐2007)「女は男よりずっと自信があると思いますよ」
戸川昌子(1931‐2016)「子どもとは時間を盗み食べてしまう生き物です」)
3 「戦後派」の憂鬱(津島佑子(1947‐2016)「私、歳を取ると男女同じになっちゃう気がするの」
金井美恵子(1947‐)「女性作家だという意識なしで読んでもらいたい」
中山千夏(1948‐)「女に男が描けないのではなく、他人を描くので難しいのです」)
特別編 瀬戸内寂聴(1922‐)「それは本当のことを私が書いたから、男が隠しておきたいことを」

おすすめコメント

長い年月を経て、偶然「発掘」された未公表インタビューの数々。驚くほど率直に語られた奇跡の記録!

著者紹介

日地谷=キルシュネライト,イルメラ (ヒジヤキルシュネライト,イルメラ)   Hijiya‐Kirschnereit,Irmela
1948年ドイツ生まれ。一橋大学助教授、トリーア大学教授等を経て、現在、ベルリン自由大学日本学科教授。この間に、同大学日本学科主任教授、フリードリヒ・シュレーゲル文学研究大学院長、東京のドイツ日本研究所所長およびヨーロッパ日本研究協会会長を務める。専門は日本文学・日本文化。ドイツ学術界で最も権威あるライプニッツ賞、人間文化研究機構の日本研究功労賞などを受賞。ベルリン・ブランデンブルグ学士院会員、ヨーロッパ学士院会員、レオポルディーナ・ドイツナショナル学士院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)