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鉄条網の世界史

角川ソフィア文庫 I405−2

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2019年1月
ISBNコード 978-4-04-400454-5
4-04-400454-4
税込価格 1,056円
頁数・縦 302P 15cm

商品内容

要旨

農作物を家畜などから守ることを目的に約160年前に発明された鉄条網は、いつしか人と人とを隔てる強力な暴力兵器へと変貌を遂げた。先住民が押し込められた居留地、アウシュヴィッツ強制収容所、アメリカ‐メキシコの国境―著者は世界中から資料を掘り起こし、現地取材を重ね、人間の外敵排除の心理がこのシンプルな道具とともに顕在化し、爆発的に膨張したことを明らかにする。鉄条網を通して見る、もう一つの近現代史。

目次

第1章 西部開拓の主役
第2章 土壌破壊と黄塵
第3章 塹壕戦の主役
第4章 「人種の罪」と憎悪のフェンス
第5章 民族対立が生んだ強制収容所
第6章 国境を分断する鉄条網
第7章 追いつめられる先住民
第8章 よみがえった自然

おすすめコメント

潜在能力を秘めたローテク兵器が、人間社会に苛烈な運命をもたらしている鉄条網は19世紀のアメリカで、家畜を守るために発明された。一方で、いつしか人々を分断するために用いられていく。この負の発明がいかに人々の運命を変えたのか。全容を追った唯一無二の書。

著者紹介

石 弘之 (イシ ヒロユキ)  
1940年、東京都生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞社に入社。その後、国連環境計画(UNEP)上級顧問(在バンコク、ナイロビ)、東京大学大学院教授、ザンビア特命全権大使、北海道大学大学院教授などを歴任。英国ロイヤルソサエティ(RSA)会員。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞をそれぞれ受賞
石 紀美子 (イシ キミコ)  
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHK(日本放送協会)に入局。科学番組部、社会情報番組部に所属し、その後退社。2000年から03年までボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボの国連機関に勤務、戦後復興プロジェクトに従事して、ボスニアの公共放送局設立を担当。帰国後は、フリーでテレビ番組や映画などを製作。サンフランシスコ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)