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徒然草の誕生 中世文学表現史序説

出版社名 岩波書店
出版年月 2019年2月
ISBNコード 978-4-00-001410-6
4-00-001410-2
税込価格 9,900円
頁数・縦 333,4P 22cm

商品内容

要旨

それは何のために、いかにして書かれたのか。消息文や楽書など、先行する様々なテクストとの格闘を通して、書記行為の可能性を広げていった『徒然草』の姿を時代のなかに描き出す。

目次

「随筆」という陥穽
第1篇 『徒然草』「第一部」の始発―「消息」という方法(「消息」の時代―中世文学史のなかの『徒然草』
楽書の批評性―藤原孝道と「消息」
「文」の特質―阿仏尼と「消息」
「つれづれ」と光源氏―無聊を演じること)
第2篇 『徒然草』「第二部」の転回―新ジャンルの創成(「よき人」の語り―不特定読者への意識
つぶやく兼好―世継との交錯
心構えの重視―書記行為と「心」
「忍びやか」な精神―『徒然草』が目指したもの)
付篇 各段鑑賞(第八九段―奥山に猫またといふ物
第一〇五段―北の屋陰に消え残りたる雪
第二三六段―丹波に出雲といふ所)
随筆の誕生―式部から兼好へ

おすすめコメント

先行する様々なテクストとの格闘を通して、書記行為の可能性を広げていった徒然草の姿を描き出す。

著者紹介

中野 貴文 (ナカノ タカフミ)  
1973年山口県生まれ。1997年東京大学文学部卒業。2005年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)。熊本大学准教授を経て、東京女子大学現代教養学部教授。日本中世文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)