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エリアス・カネッティ 生涯と著作

シリーズ・古典転生 17

出版社名 月曜社
出版年月 2019年2月
ISBNコード 978-4-86503-070-9
4-86503-070-0
税込価格 3,850円
頁数・縦 351,18P 22cm

商品内容

要旨

セファルディ系ユダヤ人であり、20世紀のドイツ語圏作家。ノーベル文学賞受賞者にして、数知れない故郷をもつ亡命者。そして、死の敵対者でありつづけた男。4つの言語を操りながらもドイツ語で書き続けたエリアス・カネッティの文学作品と思考の変遷をたどる力作。妻であり作家であったヴェーザの魅力にも触れる。

目次

ウィーン・女性・ユダヤ人(逃げゆく男―オットー・ヴァイニンガーの『性と性格』とエリアス・カネッティの『眩暈』
「せむし」の小人たち―エリアス・カネッティの『眩暈』とヴェーザ・カネッティの『黄色い街』におけるユダヤ人の身体)
群衆と権力(群衆―他者と偶有性への活路)
生・死・生き残ること(「わたしはいかなる死も認めない」―エリアス・カネッティの死生学
「現実への道のひとつは絵画を経由している」―エリアス・カネッティの五枚の絵画)
亡命―ウィーンを追われて(楽園からの追放―ヴェーザ・カネッティの小説『亀たち』とオーストリア併合
戦後オーストリアと亡命作家―ローベルト・ノイマン、ヴェーザ・カネッティ、エリアス・カネッティ
エリアス・カネッティの『耳証人』と性格の系譜学)
言語と故郷―ユダヤ人であること(エリアス・カネッティは何語で泣いたか―母語にして迫害の言語とユダヤ性)

著者紹介

須藤 温子 (ストウ ハルコ)  
1972年生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了、博士(文学)。ゲッティンゲン大学、ボーフム大学に留学。日本学術振興会特別研究員DC2(千葉大学)、同PD(東京大学)、立教大学専任講師、日本大学芸術学部准教授を経て、日本大学芸術学部教授。専門はドイツ語圏文学、表象文化論、エリアス・カネッティ、ヴェーザ・カネッティ研究。論文「エリアス・カネッティの群衆―他者と偶有性への活路」(『ドイツ文学』第130号、2006年)で、第4回日本オーストリア文学会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)