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私たちが国際協力する理由 人道と国益の向こう側

出版社名 日本評論社
出版年月 2019年8月
ISBNコード 978-4-535-55945-5
4-535-55945-7
税込価格 1,870円
頁数・縦 207,13P 19cm

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要旨

トランプ政権をはじめ自国第一主義が世界的に拡大しつつある。一方で貧困や難民、環境問題など、グローバルな支援や協調によってしか解決できない深刻な課題が山積している。これまで国連や英米、日本などの先進国が主導してきた、これらの諸問題に向けての「国際協力」はどうあるべきなのだろうか。本書では、それぞれの立場から日本および世界の国際協力の現場とこれまでの経緯を知り尽くした2人の著者が、政府開発援助(ODA)を軸とする国際協力の本来の目的や、実践方法について論じる。自国第一主義が世界にはびこる中、国際協力においても、援助物資に自国製品のみを使用するといった、援助する側の「国益」を重視する傾向が見られるが、それと、貧困の撲滅や世界平和といった「世界益(世界全体の利益になる物事)」は両立するのだろうか。2015年に国連が採択した「SDGs(持続可能な開発目標)」との関係などを踏まえながら、2人の著者がそれぞれ異なる意見と共通する見解を述べている。著者の紀谷昌彦氏は、在バングラデシュ日本国大使館参事官、駐南スーダン日本国大使、外務省国際協力局参事官、アフリカ開発会議担当大使、NGO担当大使などを歴任し、現在、在シドニー日本国総領事。山形辰史氏は、日本貿易振興機構アジア経済研究所開発スクールなどを経て、現在、立命館アジア太平洋大学教授、国際開発学会会長。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2019年9月25日]

商品内容

要旨

日本のため?世界のため?あなたの答えは?―日本の国際協力の最前線で活躍する二人の…「競著」。

目次

第1章 問題提起:国際開発は国益とどう向き合うべきか?(多層な社会に属している私たち
開発援助に何を託すのか)
第2章 日本と世界のための政府開発援助(ODA)(「開発」の課題:「世界益」の推進
「外交」の課題:「国益」の推進
「開発外交」の課題:「世界益」と「国益」の同時実現
「世界益」と「国益」を両立させる具体策)
第3章 持続可能な開発目標(SDGs)の行方(SDGsとは何か?
SDGsまでの道のり:国際開発の理想と挫折
SDGsの仕組みとそれを取り巻く環境
まとめ:理想主義の10年から一国中心主義の10年へ)
第4章 日本の強みを世界に生かす発想と実践(日本の強みを世界に生かす発想
日本の強みを世界に生かす実践)

著者紹介

紀谷 昌彦 (キヤ マサヒコ)  
1964年生まれ。1987年東京大学法学部卒、外務省入省。ケンブリッジ大学歴史学部国際関係論修士および同大学法学部国際法修士。在ナイジェリア日本国大使館、在米国日本国大使館一等書記官、在バングラデシュ日本国大使館参事官、外務省総合外交政策局国際平和協力室長、同局国連企画調整課長、防衛省地方協力局提供施設課長、在ベルギー日本国大使館公使、駐南スーダン日本国大使などを歴任し、現在、外務省国際協力局参事官、アフリカ開発会議(TICAD)担当大使、NGO担当大使
山形 辰史 (ヤマガタ タツフミ)  
1963年生まれ。1986年慶應義塾大学経済学部卒、1988年同大学大学院経済学研究科修了、アジア経済研究所(現:日本貿易振興機構アジア経済研究所)入所。ロチェスター大学経済学博士。Bangladesh Institute of Development Studies客員研究員、日本貿易振興機構アジア経済研究所開発スクール教授・事務局長などを経て、立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授、国際開発学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)