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病院管理会計の効果検証 質が高く効率的な医療の実現に向けて

出版社名 中央経済社
出版年月 2019年9月
ISBNコード 978-4-502-31801-6
4-502-31801-9
税込価格 3,960円
頁数・縦 248P 22cm

商品内容

要旨

超高齢化社会の到来、高度高額な医療技術の登場、長期的な日本経済の停滞による税収減、また一方で、国民の医療の質や安全性に対する高い関心。こうした病院にとっての経営環境の変化から、各種の管理会計手法を適切に活用することが課題となっている。一般産業界中心で発展してきた管理会計が、果たして非営利セクターである病院においても有効なのか、これまで十分に明らかにされてきていない。本書では、管理会計が病院でも本当に有効なのか、有効にする実践はあるのかを検証する。また、採算改善という財務的効果だけでなく、医療の質やその実現に至るプロセスに関わる影響についても明らかにしている。本書は、管理会計と組織業績の関係性の解明に本格的・総合的に踏み込んだ意欲作といえる。

目次

管理会計の必要性の高まりと効果検証の必要性―本書の背景と目的
責任センター別損益業績管理の採算改善効果の検証―医療法人での有効性評価
損益業績評価に対する責任センター管理者の受容性を高める管理会計実践の検証
医療法人内の施設事業別損益計算管理の効果を高める実践の検証
部門別損益計算管理の効果の検証―DPC対象病院での有効性評価
部門別損益計算管理の効果の経年的検証―公立病院での有効性評価
予算管理の効果の検証―部門別及び病院全体の予算管理の有効性評価
病院全体予算管理による業績評価に対する病院長の受容性を高める予算管理実践の検証
DPCサービス別管理会計の効果の検証―サービス別損益管理及び価値企画の有効性評価
バランスト・スコアカードの効果を高める実践の検証
事業計画の効果を高める実践の検証
業務実績指標管理の採算改善効果の検証―事業計画等での管理事項の適切性の検証
管理会計の有効性―本書の検証結果のまとめ

著者紹介

荒井 耕 (アライ コウ)  
一橋大学大学院経営管理研究科教授。1971年東京都生まれ。1994年一橋大学商学部卒業。2001年富士総合研究所勤務を経て、一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。博士(商学)取得。大阪市立大学大学院経営学研究科専任講師、助教授、准教授を経て、2008年一橋大学大学院商学研究科准教授。2012年一橋大学大学院商学研究科教授。専門分野は管理会計、原価計算、医療管理会計、公会計。主要著書・論文に『医療バランスト・スコアカード:英米の展開と日本の挑戦』中央経済社、2005年5月(日本原価計算研究学会学会賞受賞)、『医療原価計算:先駆的な英米医療界からの示唆』中央経済社、2007年2月(日本会計研究学会太田・黒澤賞受賞)、『病院原価計算:医療制度適応への経営改革』中央経済社、2009年1月(日本管理会計学会・文献賞受賞)、『病院管理会計:持続的経営による地域医療への貢献』中央経済社、2013年11月(日本公認会計士協会学術賞‐MCS賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)