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近現代日本の民間精神療法 不可視なエネルギーの諸相

出版社名 国書刊行会
出版年月 2019年9月
ISBNコード 978-4-336-06380-9
4-336-06380-X
税込価格 4,400円
頁数・縦 399,15P 22cm

商品内容

要旨

催眠術は明治に輸入されて大正期に霊術・精神療法へと発展し、ヨーガと日本の腹式呼吸法が混じり合い、エネルギー概念が「気」に接合される。これは「呪術の近代化」「催眠術の呪術化」であり、西洋の近代オカルティズム、アメリカのニューソートと並行するグローバルなオカルティズム運動であった。その全体像を多様な視点から横断的に描く、初の本格的論集。

目次

1 流入する科学的エネルギーとヨーガ(物理療法の誕生―不可視エネルギーをめぐる近代日本の医・療・術
松本道別の人体放射能論―日本における西欧近代科学受容の一断面
ウィリアム・ウォーカー・アトキンソン―別名、ヨギ・ラマチャラカ)
2 産み出す“気”と産み出される“思想”(政教分離・自由民権・気の思想―川合清丸、吐納法を以て天下国家を平地す
玉利喜造の霊気説の形成過程とその淵源―伝統と科学の野合
霊術・身体から宗教・国家へ―三井甲之の「手のひら療治」
活元運動の歴史―野口整体の史的変容)
3 還流するレイキ(大正期の臼井霊気療法―その起源と他の精神療法との関係
臼井霊気療法からレイキへ―トランス・パシフィックによる変容
「背景化」するレイキ―現代のスピリチュアル・セラピーにおける位置づけ)
4 民間精神療法主要人物および著作ガイド(萌芽期一八六八〜一九〇三年
精神療法前期一九〇三〜一九〇八年
精神療法中期一九〇八〜一九二一年
精神療法後期一九二一〜一九三〇年
療術期一九三〇〜一九四五年)

著者紹介

栗田 英彦 (クリタ ヒデヒコ)  
1978年生。愛知県立大学、愛知学院大学等非常勤講師。東北大学大学院文学研究科修了。文学(博士)。専門は宗教学、思想史
塚田 穂高 (ツカダ ホタカ)  
1980年生。上越教育大学大学院学校教育研究科助教。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は宗教社会学
吉永 進一 (ヨシナガ シンイチ)  
1957年生。舞鶴工業高等専門学校教授。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は近代仏教史、民間精神療法史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)