木曽川哀しみの殺人連鎖 長編旅情推理
NON NOVEL 1048 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
出版社名 | 祥伝社 |
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出版年月 | 2019年11月 |
ISBNコード |
978-4-396-21048-9
(4-396-21048-5) |
税込価格 | 990円 |
頁数・縦 | 210P 18cm |
商品内容
要旨 |
捨て子という生い立ちが、美しい容貌に影を落としていた―。銀座の老舗デパート三松屋に勤める朝波香織は、高級時計を盗んだ疑いをかけられる。彼女の境遇に同情した旅行作家の茶屋次郎が容疑を晴らすべく動くと、盗難の内部調査をしていた宇垣の死体が、木曽川河畔で見つかった!茶屋は彼の足取りを追い、奈良井宿、馬籠宿など、古の情趣漂う木曽路へ。しかし、三松屋の取引先社員も紺碧の流れに浮かび…。茶屋が旅路の末に辿り着いたのは、六年前、銀座で起こった、凄惨な通り魔殺人の真相だった! |
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おすすめコメント
旅行作家・茶屋次郎に、また奇妙な依頼が舞い込む。銀座の老舗デパート「三松屋」に勤める浅波香織は、高級時計盗難の疑いをかけられていた。その容疑を晴らしてほしいと茶屋を訪ねてきたのだ。乳児の時に捨てられ、養父母の元で育ったという香織。その数奇な生い立ちを知らせる謎の手紙が、過去に香織のもとへ届いていた。彼女の生い立ちに同情しながら、茶屋はデパート内部の者に疑いの目を向ける。すると、三松屋の内部調査を担当していた社員・宇垣の刺殺体が、長野県は塩尻市洗馬の川岸で発見される! その死の直前、取引先である長野県諏訪市内の会社を出た宇垣が、女性と歩いている姿が目撃されていた。茶屋は雑誌連載“名川シリーズ”の取材地を木曽路にさだめ、事件を追うことに。江戸日本橋からはじまり、今日の三条大橋へといたる中山道には、六十九の宿場があり、とくに信州から美濃へと抜ける木曽路には、道が険しいこともあり宿場町が多く連なっている。現在も美しい宿場の街並みが、奈良井、妻籠、馬籠など、各地に残されていた。関所跡の遺る福島宿の旅籠で、印象的な女性・文加と出会う。木曽路を旅していた茶屋は、中山道の馬籠宿で、新聞へのある投書記事を思い出す。その投書によれば、六年前に銀座で発生し、多数の死傷者を出した通り魔事件の犯人を、その馬籠宿で見たという内容だった。何かが茶屋の心にひっかかった──。そして、茶屋の木曽行に合わせるかのように、三松屋の取引先社員の溺死体が、木曽川に浮かぶ!時計の盗難事件に端を発し、美しい女性ふたりの数奇な生き方を追う茶屋は、六年前の悲劇から連なる殺人事件の真実に辿り着く!