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河童の日本史

ちくま学芸文庫 ナ22−2

出版社名 筑摩書房
出版年月 2019年11月
ISBNコード 978-4-480-09959-4
4-480-09959-X
税込価格 1,760円
頁数・縦 461P 15cm

商品内容

要旨

水辺に出没する日本の妖怪・河童。本書は、民間伝承や文献に出現するこの空想生物を、時代ごと地域ごとに精査。そこから、近世の潅漑用水発達と鎖国にともない内陸の河沼へ目が向けられたこと、ワニやスッポンなど水棲生物を祖型としつつ、水死者・被差別民・処刑キリシタン等のイメージが多元的に重なって河童となったことが浮かびあがる。民俗学と科学史を横断した異色の生物学者による実証分析的空想生物学の著作。その底流には、日本人の生命観へのアプローチが満ち満ちている。

目次

第1章 河童前史
第2章 河童の行動
第3章 遺伝・変異および先祖がえり
第4章 近世知識人の河童イメージ
第5章 九州土着の河童イメージ
第6章 河童伝承における動物的・人的要素
第7章 近世一九世紀における河童文献の書誌

著者紹介

中村 禎里 (ナカムラ テイリ)  
1932年、東京生まれ。東京都立大学生物学科卒業。立正大学教養部教授を経て仏教学部教授。同大名誉教授。専攻は科学史、民俗生物学。生物学を中心として歴史・民俗に関連した著書も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)