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生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

ブルーバックス B−2136

出版社名 講談社
出版年月 2020年5月
ISBNコード 978-4-06-519597-0
4-06-519597-7
税込価格 1,100円
頁数・縦 222P 18cm

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要旨

「人間」は、コンピュータやロボットなどの「機械」と対置されることが多く、アナログなものというイメージを抱く人が多いだろう。しかし、分子生物学の成果によれば、人間をはじめとする生命体は、DNA(ゲノム)という名のデジタルデータの設計図をもとに、デジタルな情報処理を経て作られているのだ。本書では、デジタル信号処理系である、生命体のDNA→RNA→タンパクという発生の機序を「DIGIOME(デジオーム)」と名づけ、その詳細とともに最新のゲノム科学の成果の一端を紹介。何十億年も前から自然は、最新のAI=機械学習と同じようなシステムで生命のさまざまな機能や遺伝の仕組みを実現していたという驚愕の事実を明らかにしている。人間が作り出したコンピュータよりも優れた面を持つDIGIOMEは「DNAコンピューティング」という学問分野も生み出している。著者は中央大学理工学部教授。機械学習などを応用したバイオインフォマティクスの研究を行っている。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年6月23日]

商品内容

要旨

生物は、38億年前の太古の時代からゲノムに刻まれたデジタル情報を使いこなしてきた。地球上に存在する生命は、例外なくすべてデジタル情報の産物である。機械学習を駆使したバイオインフォマティクスの旗手が情報から見た新しい生命像を描き出す。

目次

第1章 ゲノム―三八億年前に誕生した驚異のデジタル生命分子(セントラルドグマ
なぜ、セントラルドグマ、なのか? ほか)
第2章 RNAのすべて―タンパク質にならない核酸分子のミステリー(ジャンクじゃなかったジャンクDNA
SNP=バグ ほか)
第3章 タンパクのすべて―組成を変えずに性質を変える魔法のツール(デジタルとアナログを繋ぐ
進化とRNAワールド仮説 ほか)
第4章 代謝物のすべて―見逃されていた重要因子(代謝物とは何か
がんと回虫の意外な関係 ほか)
第5章 マルチオミックス―立ちはだかるゲノムの暗黒大陸(エピジェネティクス
エピトランスクリプトーム ほか)

おすすめコメント

「全生物に読んでほしい!」 YouTube・ヨビノリたくみ氏絶賛。脅威の分子精密機械である「生物」はデジタルで制御されていた

著者紹介

田口 善弘 (タグチ ヨシヒロ)  
1961年、東京都生まれ。中央大学理工学部教授。1995年に刊行した『砂時計の七不思議―粉粒体の動力学』(中公新書)で第12回(1996年)講談社科学出版賞受賞。その後、機械学習などを応用したバイオインフォマティクスの研究を行い、最近はテンソル分解というもので変数選択する(!)という研究に嵌まっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)