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すべて名もなき未来

出版社名 晶文社
出版年月 2020年5月
ISBNコード 978-4-7949-7177-7
4-7949-7177-X
税込価格 2,200円
頁数・縦 312P 19cm

商品内容

要旨

今、私は未来の可能性についてあらためて考えてみようと思う。コンサルタントとしてではなく、SF作家としてでもなく批評家でもなく、コンサルタントでありSF作家であり批評家でもある視点から、今、単線的に仮構され選びとられた、唯一無二の確定的な時間構造の間隙にこぼれ落ちた、亡霊のように不可視の領域を漂う、別様のあり方を伴う、無数の失われた未来を求めて。

目次

序 失われた未来を求めて
Side A 未来(音楽・SF・未来―若林恵『さよなら未来』を読みながら
ディストピア/ポストアポカリプスの想像力
生きること、その不可避な売春性に対する抵抗―マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』
The System of Hyper‐Hype Theory‐Fictions
暗号化された世界で私たちにできること―木澤佐登志『ダークウェブ・アンダーグラウンド』 ほか)
Side B 物語(生まれなおす奇跡―テッド・チャン『息吹』の読解を通して
物語の愛、物語の贖罪―イアン・マキューアン『贖罪』
未完の青春―佐川恭一『受賞第一作』
明晰な虚構の語り、文学だけが持ちうる倫理―阿部和重『Orga(ni)sm』
オブジェクトたちの戯れ―筒井康隆『虚航船団』 ほか)

著者紹介

樋口 恭介 (ヒグチ キョウスケ)  
SF作家、会社員。2017年、投稿作「構造素子」が第5回ハヤカワSFコンテストで“大賞”を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)