万葉ポピュリズムを斬る
出版社名 | 短歌研究社 |
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出版年月 | 2020年10月 |
ISBNコード |
978-4-06-520927-1
(4-06-520927-7) |
税込価格 | 1,980円 |
頁数・縦 | 213P 19cm |
商品内容
要旨 |
日本が「新元号」の祝賀一色に染まった2019年。「令和」に込められた、万葉歌人・大伴旅人の反体制のメッセージを読み解き、当時の安倍政権の「美しい国」の虚構を見事に看破した品田悦一氏。そして視線は、「安倍後」へと移る。 |
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目次 |
一身上の弁明―まえがきに代えて |
出版社・メーカーコメント
そこのけ、御用学者ども! 数ある便乗本よ、焼却炉の灰となれ。「維新」「大戦」、そして「令和」――。「『万葉集』には天皇から庶民の歌までが収められている」という虚構を、近代以降の国家権力は利用し続けてきた。新しい年号は令和。出典は「国書」である万葉集――2019年に安倍首相が幅高々に発表した直後、東京大学教授・品田悦一氏の「戦い」ははじまった。「令和」の典拠になった「梅花歌」序には、さらに中国漢籍の「典拠」がある。そこには、1300年前に大伴旅人が込めた、「権力の横暴を許すな」という反体制のメッセージがある。安倍首相はそれを知らないのだ、ということを明らかにした。品田氏の反論は、Twitterで一気に拡散し、全国紙にも取り上げられた。だれが首相になっても変わらない!われわれは踊らされてはいけない、ぼーっと生きてではいけないのだ。天皇や貴族から庶民の歌まで載っている『万葉集』にあやかって、人々が美しく心を寄せ合う世の中を作りましょうというのは、「美しい国」が立ちゆくために国民に犠牲を払ってもらおうという方向へ誘導しようというものではないのか。令和という年号からわれわれが読み取らねばならないのは、なんなのか。