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Ctrl+Z 忘れられる権利

出版社名 勁草書房
出版年月 2021年1月
ISBNコード 978-4-326-45123-4
4-326-45123-8
税込価格 3,850円
頁数・縦 231,51P 20cm

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要旨

EUが2016年に制定したGDPR(一般データ保護規則)は、すべての個人情報(データ)の保護を厳格に定めたものだが、注目された条文の一つに「忘れられる権利(消去の権利)」を謳った第17条がある。データの管理者に対し、一定の要件のもと、個人が自身に関するデータを削除させる権利である。本書では、とくに過去のプライバシーと尊厳に関わる情報を、ネット空間から削除、あるいは閲覧不可能にさせる「忘れられる権利」について、学際的な視点と豊富な事例をもとに論じている。忘れられる権利は、「個人は自身のデータを自分でコントロールする権利を持つ」というGDPRの原則に沿ったものであり、欧州各国では「人の尊厳」に係る権利として認識されている。一方、米国では、表現・言論の自由を第一義とする価値観が根強く、媒体などがデータを残す権利と、忘れられる権利が衝突しがちであり、それを解決するより良い選択肢が望まれるのだという。著者はジョージタウン大学コミュニケーション・文化技術学部准教授。デジタル情報とコンピューティング技術におけるプライバシーやイノベーション等に焦点を当て、規制と技術変化に関する研究を行っている。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年3月17日]

商品内容

要旨

各国の法律、文化、技術等複数の視点・豊富な事例をとおして、この新たな人権を詳細に論ずる、待望の学術書。既存の議論がこの権利を受け入れるか否か両極端にふれていることを批判し、大げさな表現を避けて「神話」を払拭、ありうる選択肢を提供する。

目次

第1章 忘れることが容易になったEU
第2章 忘れることが不可能になったアメリカ
第3章 プライバシーの革新
第4章 デジタル情報スチュワードシップ
第5章 法文化におけるCtrl+Z
第6章 国際コミュニティにおけるCtrl+Z