• 本

アンダークラス化する若者たち 生活保障をどう立て直すか

出版社名 明石書店
出版年月 2021年3月
ISBNコード 978-4-7503-5152-0
4-7503-5152-0
税込価格 2,530円
頁数・縦 309P 19cm

商品内容

要旨

本書は、多方面から若者の実態と若者支援の動向を探り、若者政策のあり方を模索する。そして、アンダークラスに落ち込む若者たちの実態を明らかにし、若者施策の前提となっている「親頼み」のメカニズムと限界をえぐりだし、アンダークラス化を防止するためにどのような社会編成が必要なのかを明らかにする。不安定な生活基盤、希薄な社会関係のなかで成人期への移行を余儀なくされた若者たちは、「ライフチャンスを剥奪された状態」にある。安心と誇りをもって人生を歩むことができるように、若者にライフチャンスを保障する若者政策を示し、若者の現在から将来までの生活保障の必要性を提起する。

目次

若者問題とは何か
若者世界の分断と高校教育の変容―社会的階層移動から社会的格差の再生産へ
リスクを抱えた若者のキャリア形成支援―10代後半の若者を中心に
若者施策としての就労支援
アンダークラスを支える―弱者の技法としての静岡方式
社会的連帯経済と若者支援
若者支援と中間的な働く場づくりの可能性―K2インターナショナルグループの取り組みから
家族扶養・正規雇用の相対化から見える若者への社会保障―横浜市における新型コロナ禍前後の取り組みを事例に
日本の若者政策における「若者問題」―就労支援と複合的な困難の位相
困難を有する若者支援の法制度と自治体法政策―相談・救済・多機関連携
若者支援の政策理念―地域密着型の社会的投資へ

著者紹介

宮本 みち子 (ミヤモト ミチコ)  
放送大学/千葉大学名誉教授。専門は社会学・生活保障論。労働政策審議会委員、中央教育審議会委員、社会保障審議会委員、子ども・若者育成支援推進点検・評価会議座長、子どもの貧困対策に関する検討会座長などを歴任
佐藤 洋作 (サトウ ヨウサク)  
NPO法人文化学習協同ネットワーク代表理事。不登校・ひきこもりの子どもや若者たちのフリースクール主催。国の若者政策の開始とともに、若者自立塾や若者サポートステーション事業、さらには困窮家庭の子どもたちの学習支援などにも取り組む
宮本 太郎 (ミヤモト タロウ)  
中央大学法学部教授。北海道大学名誉教授。福祉政治論専攻。内閣府参与、総務省顧問、男女共同参画会議議員など歴任、現在、社会保障審議会委員、『月刊福祉』編集委員長など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)