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歓待する文学

出版社名 NHK出版
出版年月 2021年11月
ISBNコード 978-4-14-081882-4
4-14-081882-4
税込価格 2,090円
頁数・縦 301P 20cm

商品内容

要旨

あなたに寄り添い、あなたを迎え入れる世界文学16選。

目次

文学は歓待する
追憶の悲しみ―W・G・ゼーバルト『移民たち』
外国語で祈ることはできるのか―イーユン・リー「千年の祈り」
言葉はケアする―アキール・シャルマ『ファミリー・ライフ』
言葉の外に耳を澄ます―小川洋子『ことり』
絶対的な孤独としての一本の木―ハン・ガン『菜食主義者』
“こんなふうにしても人は生きていける”―J・M・クッツェー『マイケル・K』
信頼できる作家による信頼できない語り手―カズオ・イシグロ『浮世の画家』
文学は獣も人も自由にする―多和田葉子『雪の練習生』
翻訳は母語の可動域を広げる―村上春樹『職業としての小説家』
鳥たちはどこで翼を休めるのか―マリー・ンディアイ『三人の逞しい女』
故郷と異郷のあいだに架かる橋―マリリン・ロビンソン『ハウスキーピング』
悲しみと喜びをむすぶ
愛情と配慮の流れが淀むとき―レイラ・スリマニ『ヌヌ 完璧なベビーシッター』
「わたし」は「わたし」のものなのか?―村田沙耶香『コンビニ人間』
心の余白、風景の余白―瀬尾夏美『あわいゆくころ』

出版社・メーカーコメント

私たちの生活には、他者との相互理解の難しさがつきまとうが、その隔たりに橋をかけるのが文学の役割だ。そう語る著者が紹介するのは、カズオ・イシグロ、多和田葉子、小川洋子、クッツェー、ゼーバルトなど。不器用ながらも他者に歩み寄る登場人物の姿は、生きることのかけがえのなさを伝えてくれる。ラジオ『こころをよむ「歓待する文学」』(2019年1月〜3月放送)に加筆修正して単行本化。

著者紹介

小野 正嗣 (オノ マサツグ)  
1970年、大分県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。パリ第8大学文学博士。早稲田大学文化構想学部教授。「水に埋もれる墓」(2001)で朝日新人文学賞、『にぎやかな湾に背負われた船』(2002)で三島由紀夫賞、『九年前の祈り』(2014)で芥川賞を受賞。著書多数。2018年よりNHK「日曜美術館」のキャスターを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)