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瞬間と刹那 二つのミュトロギー

出版社名 春秋社
出版年月 2022年2月
ISBNコード 978-4-393-31307-7
4-393-31307-0
税込価格 3,960円
頁数・縦 317,11P 20cm

商品内容

要旨

本書は、そのタイトルから連想されるとおり、「瞬間」と「刹那」をめぐる比較思想の書である。「比較思想」とは何か。言うまでもなく、異なる思想の比較である。ではなぜ、何のために、思想を比較するのか。複数の思想の異なりを明らかにしつつ、その異なりを生む世界について、理解するためである。本書のテーマである「瞬間」と「刹那」とは、一般に同義語と見なされているが、異なる世界に成立した言葉として、意味内容を異にする。それぞれの意味を追究することによって、その背景を成す世界のあり方を明らかにする、ということが、この書に託された役割である(本書より)。

目次

1 「瞬間」への問い(「瞬間」と私―失われた時
瞬間のミュトロギー
存在の根拠としての無)
2 日本「哲学」の位相(瞬間と実存―九鬼周造の時間論
大森時間論の射程
瞬間から歴史へ―三木清とミュトロギー)
3 「非」の地平(「刹那滅」の世界
転換の論理
瞬間と刹那の“あいだ”)

出版社・メーカーコメント

瞬間に対する西洋・東洋の神話と論理的思想、そして神話を論理的に語る「ミュトロギー」を比較する比較思想論。九鬼周造、大森荘蔵、三木清らの時間論を中心に、山内得立のレンマを活用しながら、東洋的刹那と現在、支配的な西洋的瞬間の〈あいだ〉を探る。

著者紹介

木岡 伸夫 (キオカ ノブオ)  
1951年奈良県に生まれる。1977年京都大学文学部卒業。1985年京都大学大学院文学研究科博士課程退学。現在、関西大学文学部名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)