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デジタル空間とどう向き合うか 情報的健康の実現をめざして

日経プレミアシリーズ 478

出版社名 日経BP日本経済新聞出版
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-296-11433-7
4-296-11433-6
税込価格 990円
頁数・縦 275P 18cm

商品内容

要旨

見たい情報しか見なくなる。自己決定のつもりが他者決定に。「分断」や「極化」が加速―。インターネットは利便性を高める一方で、知らず知らずのうちに私たちの「健康」を蝕んでいる。計算社会科学者と憲法学者が、デジタル空間に潜むさまざまな問題点を指摘、解決への糸口を探る。

目次

第1章 アテンション・エコノミーに支配される私たち
第2章 デマの拡散や炎上はなぜ起こるのか、誰が起こしているのか
第3章 分断を加速するフィルターバブルとエコーチェンバー
第4章 デジタル空間と言論の自由
第5章 プライバシーと尊厳はいかにして保護されるべきか
第6章 情報的健康をどう実現するか
巻末付録 共同提言「健全な言論プラットフォームに向けて―デジタル・ダイエット宣言version1.0」

出版社・メーカーコメント

私たちは日々影響力を増すデジタル情報空間とどう折り合いをつけていくべきなのか。気鋭の計算社会学者と憲法学者による緊急コラボレーション企画。○インターネットによるデジタル空間は、私たちの生活になくてはならない存在となっている。一方で、フェイクニュースやデマの氾濫、プライバシー漏洩、炎上やハラスメントをはじめ、まったく新しい、かつ困難な課題を投げかけている。ネット上の膨大な情報は、人間の脳の処理能力を超えてしまい、自分の見たい情報しか見なくなる「フィルターバブル」「エコーチェンバー」といった弊害も生まれている。社会の分断を加速し、個人の尊重や自由、民主主義など、憲法が要請する原理原則を脅かす喫緊の問題でもある。○技術進歩がもたらす便益を享受しつつ、健全な情報空間をどう再構築するか。情報中毒に陥らず、「情報的健康」を実現するために、メディアやプラットフォーム運営者、情報の出し手や受け手、政府や企業は何をすべきなのか。○本書は、SNS上の「バズり」や「炎上」を分析してきた計算社会学者の鳥海不二夫氏と、情報社会における人権や自由の問題を考察してきた法学者の山本龍彦氏が、デジタル情報空間がもたらすさまざまな課題を論じる。

著者紹介

鳥海 不二夫 (トリウミ フジオ)  
東京大学大学院工学系研究科教授。工学博士。1999年、東京工業大学工学部卒。2004年3月、東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻博士課程修了。研究テーマは計算社会科学、人工知能の社会応用
山本 龍彦 (ヤマモト タツヒコ)  
慶應義塾大学大学院法務研究科教授。博士(法学)。1999年、慶應義塾大学法学部法律学科卒。2005年、同大学院法学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長。総務省「プラットフォームサービスに関する検討会」委員、経済産業省「データの越境移転に関する研究会」座長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)