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東京大学「ボーカロイド音楽論」講義

出版社名 文藝春秋
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-16-391362-9
4-16-391362-9
税込価格 2,420円
頁数・縦 510,8P 19cm

商品内容

要旨

2016年4月6日、東京大学駒場キャンパス―すべてはここから始まった。毎年初回の授業は東大生数百人が受講、オンラインでの同時中継では千人以上が聴講する東京大学教養学部の人気講義「ボーカロイド音楽論」。あなたが聴き込んだボカロ曲を、ジェンダー論、精神分析、記号論などを用いて批評していく。そうして描き出される現代の時代精神を、あなたにこそ知ってほしい。この1冊に“2020年代の教養”のすべてがある。キーワードは「アンチ・セクシュアル」。乗り遅れないで。東大一の大人気ゼミ、ついに書籍化!!

目次

第1部 アンチ・セクシュアルの時代(ハチ=米津玄師論
近代的主体と「裏表ラバーズ」―WoWaka論
厨二病はなぜ中2で発症するのか?―初音ミク小論 ほか)
第2部 2020年代のジェンダー/セクシュアリティ論(2020年代のジェンダー/セクシュアリティ論入門―flower小論
(言語という)かなしみのなみにおぼれる―あるいは「Neruによるラカン」
「東京テディベア」論―あなたの身体は誰のものか ほか)
第3部 あらかじめ思い出だったすべての声のために(身体のディスコミュニケーション―表象文化論入門
声の肌理という神話(を引き剥がす)―現代押韻論
残響論―Orangestar小論 ほか)

出版社・メーカーコメント

2016年から駒場の東京大学教養学部で開講されている人気講義「ボーカロイド音楽論」。毎年初回の授業は東大生数百人が受講、オンラインでの同時中継では千人を超える視聴者が聴講することも。もはや東大一の人気講義と言ってもよい。16回にわたって行われるその講義の世界は、ボカロそのものはもちろん、ボカロシーンを通じて学ぶ音楽・歌・ジェンダー・哲学と、縦横無尽に広がっていく。初音ミクでスタートした講義の世界はフロイトやラカン、ソシュールも蹴飛ばして、いったいどこまで広がっていくのか……。つまりは、2020年代の「教養」のすべてがこの一冊にあるのだ。学芸書として読んでよし、教養として読んでよし。娯楽書として読んでもいける。20代には20代の、50代には50代の「気づき」があるワンダーランドをぜひ体験してください。

著者紹介

鮎川 ぱて (アユカワ パテ)  
ボカロP、音楽評論家。2011年より活動を開始し、16年より東京大学教養学部非常勤講師として「ボーカロイド音楽論」を開講。17年より東京大学先端科学技術研究センター協力研究員(身体情報学分野・稲見研究室)。東京大学教養学部卒業、東京藝術大学大学院美術研究科修了(芸術修士)。イキらないアライ。東京大学音ゲーサークル「B4UT」顧問(ウニ銀レ)。本質的な本業は「若者をあなどらない業」で、ボカロを中心にユースカルチャーとジェンダー意識の行く末を追っている。過去には『ポップ・ザ・初音ミク☆』(宝島社)の編著、『CDジャーナル』初音ミク特集(シーディージャーナル)の責任編集・監修、3DSゲーム『Project mirai』とアーケードゲーム『Project DIVA Future Tone』(ともにセガ)のBGMディレクションなどを務めた。本書は初の単著となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)