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ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1−1945.5.8 ヒトラーの死から降伏までその歴史的空白をひもとく

出版社名 すばる舎
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-7991-1062-1
4-7991-1062-4
税込価格 4,950円
頁数・縦 1冊 20cm

商品内容

要旨

多くの日記や伝記、手紙や証言から知る、崩壊と始動の歴史的瞬間。1945年4月30日、「一人の総統」といわれた男の突然の退場により時代の歯車が動きだす。首都が陥落し、降伏への交渉が多方面の水面下ですすむ一方で、ある町では大量自殺が発生。高官の逮捕と地下潜伏、その後のナチ狩り、同時多発で横行する報復的暴行や暴力的な追放、強姦事件、「死の行進」など…激動の瞬間を、500人を超える登場人物とともに追体験する。

目次

プロローグ 一九四五年四月三〇日
1 一九四五年五月一日
2 一九四五年五月二日
3 一九四五年五月三日
4 一九四五年五月四日
5 一九四五年五月五日
6 一九四五年五月六日
7 一九四五年五月七日
8 一九四五年五月八日

出版社・メーカーコメント

1945年5月、ドイツ〈第三帝国〉の最後の一週間が始まった。ヒトラーは死んだが、戦争は終わらない。すべてが静止状態に陥っているように見えて実はすべてが息もつかせぬ激しい動きをしている。ヒトラーの後継者に指名されたデーニッツの〈業務遂行政府〉がデンマーク国境に近いフレンスブルクに退避するなか、連合国軍部隊は絶えず前進を続ける。ベルリンはソ連軍によって陥落、イタリアのドイツ軍は先んじて降伏した。ミサイル研究者は逮捕され、女優ディートリヒは米兵として“帰還”して姉を探していた。連鎖する自殺、無数の強姦事件、ドイツ人への暴力的で復讐的な追放、地下に潜ろうとするナチ高官、収容所からの「死の行進」――すべてが、エーリヒ・ケストナーが1945年5月7日に日記に記したところの「〈もはやないもの〉と〈まだ来ないもの〉のあいだの空白」に属していた。著名なジャーナリストでありヒトラーの伝記作者でもあるフォルカー・ウルリヒは、多くの歴史的証言・記録の断片のモザイクから、どんなスリラー小説よりも読む人の心を鷲掴みにする現代史のパノラマを作り上げた。

著者紹介

ウルリヒ,フォルカー (ウルリヒ,フォルカー)   Ullrich,Volker
ドイツの歴史家。1990年から2009年まで、ハンブルクに本拠を置く全国週刊紙“Die Zeit”で政治関連書籍部門担当。影響力のある歴史書を数多く出版し、なかでも“Die nerv¨ose Grossmacht.Aufstieg und Unter gang des deutschen Kaiserreichs 1871‐1918”や伝記“Adolf Hitler”は複数の言語に翻訳された。1992年にアルフレート・ケル賞受賞。2008年にイエナ大学から名誉博士号
松永 美穂 (マツナガ ミホ)  
愛知県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。ドイツ学術交流会奨学生としてハンブルク大学に留学。現在、早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)