いっそこの手で殺せたら
| 出版社名 | 双葉社 |
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| 出版年月 | 2022年7月 |
| ISBNコード |
978-4-575-24546-2
(4-575-24546-1) |
| 税込価格 | 1,980円 |
| 頁数・縦 | 387P 19cm |
NetGalley 会員レビュー
おすすめ度 プロローグからなんとも気分が悪くなるような不穏な始まり。主人公の妻の逮捕から思わぬ方向へ話が進んでいき、どういうことかと気になってどんどん読み進めるとまさかの過去や展開が次々押し寄せてきた。軸となる事件は小説の中だけの話だとは思えず、現実にもきっとこのような出来事は数知れずあるのだろう。それだけに加害者の身勝手な思考が本当に腹立たしかったし、被害者の痛みや苦しみは本当に深いもので私の想像を絶するものなんだろうと胸が痛くなった。結末は賛否あるかもしれないが、残酷な中にも救いがあり、個人的にはとても良かったです。
おすすめ度 まさに急転直下。二転三転するストーリーとじわじわと押し寄せてくる「嫌な予感」に引き込まれました。どうなっちゃうの?どうなってるの?のと、怒涛の連続でハラハラが止まりませんでした。ラストまで読み、その理不尽さとやるせなさに怒りと哀しみが押し寄せてきました。新たなるダークヒーローの登場にして正義とは一体なにかを考えさせられる一冊。主人公の心情をよく表しているタイトルがとても秀逸です。あなたは、彼を許せますか?
おすすめ度 「覚悟がある人だけ読んで下さい」の惹句にひかれて読み始めました。スピード感のある展開にページをめくる手が止まりませんでした。そして物語の後半で明かされる、「いっそこの手で殺せたら」と願いたくなるよう真実。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、この小説の核となっている”真実”は現代の日本でも深刻な問題で、ただ現状では決定的な解決方法も、改善方法も編み出されていないように思います。「いっそこの手で殺せたら」と思ってしまうのもある意味しょうがないような状況が現実世界にも存在しています。悩んだ末、主人公が選んだのは……。爽やかじゃないけれど、爽快感のあるラストでした。 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
商品内容
| 要旨 |
元教師のライター・筒見芳晃は十歳年下の可愛い妻・絵梨、年頃の愛娘・沙梨奈と何不自由のない暮らしを営んでいた。だが、穏やかな日々は突如一変する。勤め先から妻が帰ってこない。携帯電話も不通。不吉な予感に駆られて交番を訪ねた芳晃は、驚天動地の事実を告げられる。しかしそれは、やがて始まる忌まわしい悪夢の幕開けに過ぎなかった!! |
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出版社・メーカーコメント
元教師のライター・筒見芳晃は十歳年下の可愛い妻・絵梨、年頃の愛娘・沙梨奈と何不自由のない暮らしを営んでいた。だが、穏やかな日々は突如一変する。勤め先から妻が帰ってこない。携帯電話も不通。不吉な予感に駆られて交番を訪ねた芳晃は、驚天動地の事実を告げられる。しかしそれは、やがて始まる忌まわしい悪夢の幕開けに過ぎなかった!! 衝撃ミステリー『極刑』で鮮烈デビューを飾った新鋭・小倉日向が放つ、業と毒の問題作。 【著者プロフィール】 1964年、新潟県生まれ。上越教育大学大学院修了。 地元での公務員生活を経て、2020年、『極刑』(双葉社刊)にて作家デビューを飾る。 毒とユーモアを好み、筒井康隆、モンティパイソン、北野武らに影響を受ける。愛読した作家は他に遠藤周作、太宰治、向田邦子、丸谷才一など。テレビは海外ミステリードラマを好む。映画はスタンリー・キューブリック。近年はラース・フォン・トリアー監督の悪趣味さがお気に入り。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』はミュージカルの皮肉めいたパロディーだと思っている。 座右の銘は「驕れる者は久しからず」。