• 本

芸術文化の価値とは何か 個人や社会にもたらす変化とその評価

文化とまちづくり叢書

出版社名 水曜社
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-88065-532-1
4-88065-532-5
税込価格 3,850円
頁数・縦 352,9P 21cm

商品内容

要旨

国際的な反響を呼んだイギリス政府機関の研究成果。「なぜ芸術文化は必要なのか」「芸術文化がもたらす効果はどのように捉えられるのか」という問いに取り組んだイギリスの政府機関AHRC(芸術・人文学研究会議)“文化的価値プロジェクト”の報告書。実証的・科学的研究を扱いながら、歴史的・哲学的に深い洞察に満ち国際的な反響を呼んだ。チェコ、ブラジル版に続く日本語訳。

目次

第1部 イントロダクション(文化的価値論争の用語の再考
横断的テーマ)
第2部 文化的価値の構成要素(個人の内省
市民的関与―市民的主体性と市民活動への関与 ほか)
第3部 方法論(方法論―評価のエビデンス、データ、多様性)
第4部 おわりに(結論と今後の展望)

出版社・メーカーコメント

原著『Understanding the value of arts & culture 』 The AHRC cultural value project 「なぜ芸術文化は必要なのか」「芸術文化がもたらす効果はどのように捉えられるのか」という問いに取り組んだイギリスの政府機関AHRC(芸術・人文学研究会議)〈文化的価値プロジェクト〉報告書(2018)の邦訳である。この研究は、実証的・科学的研究を扱っていながら、歴史的・哲学的に深い洞察に満ちており、国際的な反響を呼んだ。本書はブラジル、チェコ版に続く邦訳。 本書の試みの主要目標の第一は「文化的価値を形づくるさまざまな構成要素を明らかにすること」。そして第二にはこれらの「要素を評価する為に用いる方法論とそのエビデンスを検討し、新たな方法論を開発する」というもの。特に「個人の内省」(自分自身や自分の人生についての理解を深めること、他者に対する共感を高めること、人間の経験や文化の多様性を理解すること等)と「変化の状況の生成」(コミュニティ・社会・経済レベルへの波及)に焦点があてられ、「体験」「生態系」「方法論」の3点をつないで、芸術文化の価値を包括的に論じる。 経済的インパクト、客観的エビデンス、学際的な戦略的研究を網羅、日本の旧来の研究と一線を画す研究者必読の成果である。

著者紹介

クロシック,ジェフリー (クロシック,ジェフリー)   Crossick,Geoffrey
ロンドン大学高等研究院教授。イギリス芸術・人文学研究会議の“文化的価値プロジェクト”ディレクターロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ学長、ロンドン大学副総長などの要職を歴任。工芸協会会長。ホーニマン博物館、ギルドホール音楽演劇大学、国立映画テレビ学校理事
カジンスカ,パトリツィア (カジンスカ,パトリツィア)   Kaszynska,Patrycja
ロンドン芸術大学社会デザイン研究所上席研究員。ウェストミンスターにある政策シンクタンクに勤務した後、芸術・人文学研究会議の“文化的価値プロジェクト”の専任研究員、それに続く“文化的価値スコーピングプロジェクト”のプロジェクトマネージャーを歴任
中村 美亜 (ナカムラ ミア)  
九州大学大学院芸術工学研究院准教授。専門は芸術社会学。芸術活動が人や社会に変化をもたらすプロセスや仕組みに関する学際的研究、その知見を生かした文化政策の研究を行っている。多様性と包摂性、ジェンダー/セクシュアリティに関する著作も多い。日本文化政策学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)