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生まれが9割の世界をどう生きるか 遺伝と環境による不平等な現実を生き抜く処方箋

SB新書 593

出版社名 SBクリエイティブ
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-8156-1588-8
4-8156-1588-8
税込価格 990円
頁数・縦 250P 18cm

商品内容

要旨

子どもに親は選べない、どんな環境に生まれるかは運任せ。「親ガチャ」という言葉には、遺伝と環境がすべてならば、努力することに意味はないといった若者の諦念がある。遺伝が、あらゆる要素に影響するのは事実である。しかし、だからといって人生に意味がないわけではない。行動遺伝学の第一人者による自分らしく、幸福に生きるためのヒントとは。

目次

第1章 遺伝とは何か―行動遺伝学の知見(勉強もスポーツもパッとしません。スクールカースト上位の人が羨ましい。結局、そういう才能って全部遺伝じゃないんですか?
子どもの頃からピアノを習っているけど、親が「練習しろ」とうるさく言うせいでイヤになってきた。親も楽器なんて弾けないのに。どうせ音楽の才能も遺伝なんでしょ? ほか)
第2章 学歴社会をどう攻略する?(少々無理してでも、偏差値の高い中学校に行った方がよいですか?
先生ガチャに外れて、学校生活は暗黒です。 ほか)
第3章 才能を育てることはできるか?(子どもの時にはできるだけたくさん習いごとをさせた方がよいのでしょうか?
やっぱり田舎にいるより、都会に出た方が何者かになれるチャンスは増えるんじゃないですか? ほか)
第4章 「優生社会」を乗り越える(知能が高いほど、収入の高い仕事に就けるのでしょうか?
女性の賃金が男性よりも低いのは、女性の能力が低いからなんですか? ほか)

出版社・メーカーコメント

遺伝がもたらす不平等な社会をいかに幸せに生きるか 子どもに親は選べない、どんな環境に生まれるかは運任せ。最近話題になっている「親ガチャ」という言葉があらわすのは、遺伝と環境要因がすべてを決めるので、努力することに意味はないと言った若者の諦念である。確かに遺伝が、あらゆる要素に影響するのは事実である。しかし、遺伝についての最新の知見は常に更新されている。専門家ではない人間が過去の研究結果を軸に、あたかもそれが唯一の真理のように語るのは非常に危険である。本書では、行動遺伝学の専門家が、一般読者の遺伝についての素朴な疑問に答えるとともに、遺伝における不平等を前提にしたうえで、「いかに自分らしく生きていくか」、「幸福に生きるのか」。そのための方法を論じていく。

著者紹介

安藤 寿康 (アンドウ ジュコウ)  
1958年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学文学部教授。博士(教育学)。専門は教育心理学、行動遺伝学、進化教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)