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苦しいとき脳に効く動物行動学 ヒトが振り込め詐欺にひっかかるのは本能か?

出版社名 築地書館
出版年月 2022年11月
ISBNコード 978-4-8067-1643-3
4-8067-1643-X
税込価格 1,760円
頁数・縦 160P 19cm

商品内容

要旨

著者が苦しむ生きにくさの正体を動物行動学の視点から読み解き生き延びるための道を示唆する。

目次

“よそ者嫌い”の進化心理学―ある本能は尊重し、ある本能は調整する
振り込め詐欺にひっかかる人が一万年前の世界では生き延びる理由―「認知バイアス」の「一〇〇人程度の集団での狩猟採集生活」における適応的意味
自分は何者なのか、心にぽっかり空いた穴―数十万年前から変化していない現代人の脳と利己的遺伝子説
なぜ〓は“キキーッ”で、〓は“ブーバー”なのか?―動物行動学からの答え
苦しいとき、動物行動学の視点から考えたこと―「『耐える』という本能は、生きることの誇るべき一部」という知見
脳という物体からなぜ意識という非物体が生じるのか―「認知世界は種によって異なる」という動物行動学の基本理論から考える

出版社・メーカーコメント

もし、現代社会が100人の狩猟採集生活を送る集団だったなら、振り込め詐欺にひっかからない人は生き残っていないだろう。 著者が苦しむ生きにくさの正体を動物行動学の視点から読み解き生き延びるための道を示唆する、 家族は病気。頭がまわらず、たまっている仕事は進まず。自分の実験がうまくいかない。山中で卒業論文の指導中に、大学の車を道路わきの設置物に当てて後部のバンパーがかなりへこむ。 こんなことが同時にやってきたら………。かなりへこむ。怖い。不安になる。 そんなときこそ、動物行動学・進化心理学の出番だ。その不安や恐れは”生存・繁殖にとって有利”に作用するのか?という視点から考えてみる。この思考方法を知っているだけで、気持ちがラクになる!

著者紹介

小林 朋道 (コバヤシ トモミチ)  
1958年岡山県生まれ。岡山大学理学部生物学科卒業。京都大学で理学博士取得。岡山県で高等学校に勤務後、2001年鳥取環境大学講師、2005年教授。2015年より公立鳥取環境大学に名称変更。専門は動物行動学、進化心理学。これまで、ヒトも含めた哺乳類、鳥類、両生類などの行動を、動物の生存や繁殖にどのように役立つかという視点から調べてきた。現在は、ヒトと自然の精神的なつながりについての研究や、水辺や森の絶滅危惧動物の保全活動に取り組んでいる。中国山地の山あいで、幼いころから野生動物たちとふれあいながら育ち、気がつくとそのまま大人になっていた。1日のうち少しでも野生生物との“交流”をもたないと体調が悪くなる。自分では虚弱体質の理論派だと思っているが、学生たちからは体力だのみ現場派だと言われている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)