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新しい階級闘争 大都市エリートから民主主義を守る

出版社名 東洋経済新報社
出版年月 2022年12月
ISBNコード 978-4-492-44471-9
4-492-44471-8
税込価格 2,200円
頁数・縦 268,23P 19cm

商品内容

要旨

「資本家」対「労働者」から「大都市エリート」対「土着の国民」へ。「左右」ではなく、「上下」対立の時代を読み解くバイブル!『イブニング・スタンダード』紙のブック・オブ・ザ・イヤー受賞。

目次

第1章 新しい階級闘争
第2章 ハブとハートランド―新しい階級闘争の戦場
第3章 世界大戦とニューディール
第4章 上からのネオリベラル革命
第5章 ポピュリスト―下からの反革命
第6章 ロシアの操り人形とナチス―ポピュリスト有権者を悪者扱いする管理者エリートの手口
第7章 労働者のいない楽園―姑息な新自由主義的改革
第8章 拮抗力―新しい民主的多元主義に向けて
第9章 民主的多元主義にとって安全な世界を

出版社・メーカーコメント

フィナンシャル・タイムズ、タイムズなど欧米メディアで絶賛!イブニング・スタンダード紙のブックオブザイヤー受賞。「資本家」対「労働者」から「大都市エリート」対「土着の国民」へ。左右ではなく「上下」対立の時代を読み解くバイブル!ポピュリズムは病原ではなく症状だ。民主主義を滅ぼす病原は新自由主義にある【概要】グローバル化の問題点は「新しい階級闘争」を生み出した。新自由主義改革のもたらした経済格差の拡大、政治的な国民の分断、ポリティカル・コレクトネスやキャンセルカルチャーの暴走である。各国でグローバル企業や投資家(オーバークラス)と庶民層の間で政治的影響力の差が生じてしまったことがその要因だ。著者は現代の「新しい階級闘争」の解決を考えるために、マルクスが問題にしたような資本家対労働者の「古い階級闘争」がどのように解決・穏健化に向かったかを探り、戦争が中間団体の調整の政治「民主的多元主義」を各国が編み出し、階級を越える国民の妥協と結束をもたらしたと指摘。戦後の欧米の福祉国家はすべて戦争の名残だ。しかし1970年代頃から「オーバークラス」が「上からの反革命」を起こして、庶民を裏切るに至ったと分析する。「新しい階級闘争」の解決のためには、同様に中間団体の再生やその間の調整の政治の復権、「民主的多元主義」が必要だと説く。そのためにはグローバル化に一定の歯止めをかけるしかなく、無理ならば自由民主主義も滅びることになると論じる

著者紹介

リンド,マイケル (リンド,マイケル)   Lind,Michael
テキサス大学オースティン校リンドン・B・ジョンソン公共政策大学院教授。ワシントンDCにあるシンクタンク「ニュー・アメリカ」の共同設立者でフェロー。ニューヨーカー誌、ハーパーズ・マガジン誌、ニュー・リパブリック誌の編集者、スタッフライターを歴任。ニューヨーク・タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙、ポリティコ、フォーリン・ポリシー誌、インターナショナル・エコノミー誌などに寄稿。ノンフィクション、フィクション、詩など、多くの著作がある
中野 剛志 (ナカノ タケシ)  
評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)などがある
施 光恒 (セ テルヒサ)  
政治学者、九州大学大学院比較社会文化研究院教授。専門は政治哲学、政治理論。1971年、福岡県生まれ。英国シェフィールド大学大学院政治学研究科哲学修士(M.Phil.)課程修了。優等修士号取得。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)
寺下 滝郎 (テラシタ タキロウ)  
翻訳家。1965年広島県呉市生まれ。学習院大学法学部政治学科卒業。東洋英和女学院大学大学院社会科学研究科修了。主に外交評論、人文・社会科学系の学術論文などの英日・日英訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)