女神誕生 処女母神の神話学
講談社学術文庫 2745
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2022年12月 |
ISBNコード |
978-4-06-530328-3
(4-06-530328-1) |
税込価格 | 1,353円 |
頁数・縦 | 333P 15cm |
商品内容
要旨 |
アテナ、アマテラス、マリア―処女でありながら母でもあるという特殊性を帯びた彼女たちは、なぜそれぞれの信仰において至高女神の地位を占めえたのか。旧石器時代の大女神から、これら処女母神への移行は何を意味するのか。時代も地域も異なる神話の共通点から、人類に普遍的な社会の原像を見出し、新たな神話の可能性を探る比較宗教学の挑戦! |
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目次 |
第1部 「大母神」と「処女母神」(大母神から職能女神へ―旧石器時代の洞窟女神から考える |
出版社・メーカーコメント
太古の「大女神」、「大母神」から、処女であり母でもある「処女母神」へ――。普遍的な女神の変質は何を意味するのか。そして処女母神アマテラス、アテナ、マリアは、なぜ至高女神の地位を得たのか。時代も地域も異なる神話の共通点から、人類社会の原像を見出し、神話の新たな可能性を探る比較宗教学の試み! スサノオとの宇気比によって生じた男神の母となったアマテラス、脚にかけられた精液を羊毛で拭き取り、それを捨てた大地から生まれた子の母となったアテナ、そして「主の言葉によって」母となったマリア。処女懐胎神話はほかにもギリシア神話のダナエや釈迦の母マーヤー、『マハーバーラタ』のクンティなど枚挙にいとまがない。しかし、それらの母の多くが、子の誕生時に亡くなるか、あるいはその後の場面から姿を消してしまうのに対し、至高女神として君臨するアマテラスをはじめ、アテナもマリアも、それぞれの宗教のなかで主導的立場を占めつづける。時間的にも空間的にも異なる信仰にあって、なぜ、彼女たちは「処女にして母」という超越性とともに、それぞれの宗教のなかで燦然と輝く存在となったのか。また、「処女母神」は、農耕や牧畜が始まった社会で生まれた新たな女神であり、それ以前には旧石器時代の石像に象徴される、自然の富の授与者としての「大女神」や「大母神」が広く存在していた。そんな「大女神」の系譜をひく処女女神アルテミスは、いかにして現代の優美な「ダイアナ」に変容していったのだろうか。 比較神話学の手法によって、男性が生み出した神話の向こうに遠く浮かび上がる女性の姿を繊細にとらえ、単純な二項対立を超えた社会における男女の在り方を多彩な視点から描き出す、唯一無二の試み。(原本:『女神の神話学――処女母神の誕生』平凡社(平凡社選書)、1999年)