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「かがみの孤城」奇跡のラストの誕生 源流「エヴァンゲリオン」「まどかマギカ」と虚構と現実の芸術論

出版社名 彩流社
出版年月 2023年1月
ISBNコード 978-4-7791-2876-9
4-7791-2876-5
税込価格 2,200円
頁数・縦 245P 19cm

商品内容

要旨

ベストセラー小説『かがみの孤城』(辻村深月、ポプラ社、2018年本屋大賞受賞)は、学校で傷つき居場所をなくした少年少女が居場所を求めて不思議な居場所(孤城)で繰り広げる物語。大きな感動を呼んだ衝撃のラストシーンは、2017年単行本の元になったポプラ社のPR誌連載版では想定されていなかったものであり、むしろ矛盾さえするものであった。単行本への大改作を詳しく検証し、新しい結末が生まれた背景を考える。また、日本のSFアニメ史上最高傑作である『エヴァンゲリオン』シリーズと、『エヴァ』に強い影響を受けて生まれた『魔法少女まどか☆マギカ』の2作品を『かがみの孤城』の源流作品と位置づけ、パラレルワールドなどのキーワードから比較し、現実の相対化、虚構と現実の関係を問う。

目次

序章 孤独な少年少女の居場所としての「かがみの孤城」
第1章 「かがみの孤城」連載版から一七年版への大改作―当初の予定になかった衝撃のラスト
第2章 「かがみの孤城」が示した類型化への抵抗―学校で傷つけられた子どもとフリースクールの時間軸
第3章 「かがみの孤城」と「魔法少女まどか☆マギカ」―因果律と現実世界の相対化
第4章 虚構の中の創造主―「エヴァンゲリオン」と円環の物語

著者紹介

北村 正裕 (キタムラ マサヒロ)  
文学・芸術論ライター。多くのファンを刺激した代表作『エヴァンゲリオン解読』(三一書房、2001年)は、96〜97年のいわゆるエヴァンゲリオンブームが終わった後であったにもかかわらず増刷を重ね、文庫版『完本エヴァンゲリオン解読』(静山社文庫、2010年)として読み続けられている。童話作家、シンガーソングライター、数学教師としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)