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道徳は本当に教えられるのか 未来から考える道徳教育への12の提言

出版社名 東洋館出版社
出版年月 2023年1月
ISBNコード 978-4-491-05061-4
4-491-05061-9
税込価格 2,200円
頁数・縦 278P 19cm

商品内容

要旨

12人の研究者が再考するこれからの道徳科の在り方。教え込みや、「心の教育」のあいまいさから脱却し、未来を生きる子どもたちの“羅針盤”となる新時代の道徳教育。

目次

第1章 だれが学ぶのか(コミュニティベースで構想する道徳教育の可能性―主体性の教育から当事者性の教育への転換を目指して
エージェンシーを育てる道徳教育―ウェルビーイングの社会を目指して)
第2章 どのように学ぶのか(道徳的判断力を育む―本質主義と進歩主義の和解のために
内容理解と資質・能力発達の両立―道徳性の生涯発達を目指して ほか)
第3章 なにから学ぶのか(日本道徳教育史研究の現在地
韓国道徳科に見るコンピテンシー・ベースのカリキュラム改革)
終章 何のために学ぶのか(「市民教育」としての道徳教育
道徳は本当に教えられるのか)

出版社・メーカーコメント

「心の教育」というあいまいさや「教え込み」から脱却するために――道徳科を未来から考える本書の概要道徳が教科となって小学校では4年が経ちます。この間には、過去に類を見ないパンデミックや国際戦争の復権が起き、社会のあり方が大きく変わろうとしています。激動の時代を迎えるいま、そして未来において、道徳科は現状のままで、本当に子どもたちに生きる力を授けられるのでしょうか。「いまのままでよいのか」と、一度立ち止まって考えてみませんか。次期学習指導要領を見据え、未来社会から考える「道徳科のあり方」を12人の研究者が再考します。 本書からわかること不安な時代だからこそ道徳科を学ぶ意義がある道徳が教科化し、小学校では全国で「特別の教科 道徳」が始まって4年経ちました。さまざまな実践が積み重ねられている一方で、あいまいな「心の教育」というイメージや教え込みともいえる指導がまだ少なからず残っていると言われています。一方で、この間に私たちの社会で起きたことを思い返してみると、激動の時代の始まりに立っていることを実感せざるを得ません。世界規模では感染症のパンデミックや国際戦争が起こり、国内では貧困や差別の問題がこれまで以上に浮き彫りとなりました。VUCA(Volatility(変動制)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字)と呼ばれるこれからの時代を生きていく子どもたちに、「いま」の道徳科はこのままでよいのか。心もとない気持ちにならざるを得ません。 本書では12人の研究者がこうした道徳教育の課題を踏まえ、未来のために必要な変革を提言します。

著者紹介

田沼 茂紀 (タヌマ シゲキ)  
國學院大學人間開発学部初等教育学科・教授。修士(教育学)。専門は道徳教育学・教育カリキュラム論。川崎市公立学校教諭を経て、高知大学教育学部助教授、同学部教授、同学部附属教育実践総合センター長。2009年より國學院大學人間開発学部教授。同学部長を経て現職。日本道徳教育学会理事、日本道徳教育方法学会理事、日本道徳教育学会神奈川支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)