• 本

ぼくらは星を見つけた

出版社名 講談社
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-06-530731-1
4-06-530731-7
税込価格 1,540円
頁数・縦 207P 20cm

NetGalley 会員レビュー

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

優しいイラストと、静かな語りで始まり。ほんわかした物語だろうと読み始めたら、それだけではなくとても切ない場面がありました。十歳の星(せい)が同級生を引っ掻いた時に言われた言葉がとても悲しかったです。「本当の家族」とはいったいなんでしょう。登場人物は、それぞれの背負ったものの重さも、抱え込んだ思いもあり、星を見つけるまでの道のりは平坦ではありません。とても心の深いところまで温めてくれるお話でした。これは冬になったらもう一度読みたいですね。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

ぼくらは星をみつけた……タイトルにあるように、「星」を見つけたのは「ぼくら」なのです。岬くん、星(せい)くん、シドさん、そらさん……そして、読んでいるこちら側のわたし。タイトルの「星」は、きっと、なにを持って「家族」というのか?……そのいちばん大切なもののようです。エミ ウェバーさんの挿絵。モノクロなのになんてカラフルなんでしょう。私たちは、すでに生まれたときから大きな幸せの上。それを忘れて、小さなことを他人と比較して、不幸になりたがっているだけかもしれません。自分が幸せって心から湧き出すように思えたら、もうそれは誰がなんと言おうと、幸せなんです。そう、教えてくれた作品です。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

絵本のような、海外文学のような、優しいファンタジーのような雰囲気で、すぐにその世界観に惹きこまれました。親に捨てられた子という重い題材であるはずなのに、魔法のように優しく、ユーモアもあり、あたたかい気持ちになり、しずかに泣きながら読み進めました。作者さんの作品が好きでほとんど読んでいますが、これまでの作品とはまたちがったタイプの、とてもよい作品でした。読むことができてよかったです。自分に、大好きな人への贈り物にもぴったりの本ではないでしょうか

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

丘の上にある青い屋根のお屋敷に「住みこみの家庭教師」としてやってきた岬くん。ご主人のそらさんと、十歳の星、ハウスキーパーのシドの「家族」として迎えられあたたかい日々を過ごします。しかし、この四人には、それぞれ秘密がありました。

出版社・メーカーコメント

「運命の人×新しい家族」ドラマチックでうっとりする物語。幸福な予感が幻想的な世界で描かれる。野間児童文芸賞受賞作家の意欲作。

著者紹介

戸森 しるこ (トモリ シルコ)  
1984年、埼玉県生まれ。武蔵大学経済学部経営学科卒業。『ぼくたちのリアル』で第56回講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。同作は児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2017年度青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年の部の課題図書に選定された。『ゆかいな床井くん』で第57回野間児童文芸賞を受賞
エミ・ウェバー (エミウェバー)  
1988年、三重県伊賀市生まれ。イラストレーター。旅で見た景色や動物、インテリアからインスパイアされて絵本の一場面のような物語性のあるイラストを描いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)