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北極海 世界争奪戦が始まった

PHP新書 1354

出版社名 PHP研究所
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-569-85473-1
4-569-85473-7
税込価格 1,122円
頁数・縦 219,16P 18cm

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要旨

ウクライナ戦争と地球温暖化という2つの危機によって、にわかに注目を集めているのが「北極海」だ。北アメリカ大陸とユーラシア大陸に囲まれた北極点周辺の海域で、温暖化による氷の融解によって航路が開けるだけでなく、地下資源の開発が可能になるために、それらの「争奪戦」の様相を呈しているようだ。本書は、北極海が持つ地理的な意味、温暖化による影響、また北極海をめぐるロシアと米国をはじめとする沿岸諸国の対立の歴史などを解説。主にロシア、中国、米国の動向を多くの資料を引きながら分析している。北極海の海底にある資源については、主権的権利を持つための大陸棚の申請をめぐってロシア、カナダなど沿岸国の主張が競合しているという。また中国も、「氷上シルクロード構想」によって北極海への影響力を強めようとしており、米国をはじめとする各国は危機感を持っているようだ。著者は海上自衛隊幹部学校教官・2等海佐。慶應義塾大学非常勤講師。1959年、大阪生まれ。防衛大学校卒業、米海軍大学幕僚課程、青山学院大学大学院修士課程修了。練習艦あおくも艦長、第1護衛隊群司令部訓練幕僚、海上幕僚監部広報室などを経て現職。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年7月11日]

商品内容

要旨

現在、地球温暖化によって北極の氷は減少の一途を辿っている。しかし沿岸国のロシアや域外国の中国等は温暖化がもたらすマイナス面より、氷が融けることによって「航海が可能になる」「資源の開発ができる」というメリットに注目している。各国は来たるべき時に備えて科学調査や資源探査活動を重ね、権益確保のために軍事力の強化、基地の整備を進めている。そしてこれらの活動が摩擦を生み、いまや安全保障上の問題となりつつあるのだ。「北の海」をめぐって展開する知られざるバトルについて、現役の海上自衛隊幹部学校教官が明解にレクチャーする。

目次

第1章 地球温暖化で開かれる北極海
第2章 北極海をめぐる対立の歴史
第3章 ロシアと北極、プーチン大統領
第4章 中国「氷上シルクロード」の野望と米国の反発
第5章 協調可能性と課題:国際制度
第6章 日本と北極

出版社・メーカーコメント

ロシア、中国が狙う新たな地政学的ポイント「北極海」。日本のエネルギー資源、安全保障を脅かす争いを海上自衛隊の専門家が解説。

著者紹介

石原 敬浩 (イシハラ タカヒロ)  
海上自衛隊幹部学校教官・2等海佐。1959年、大阪生まれ。防衛大学校(機械工学(船舶))卒業、米海軍大学幕僚課程、青山学院大学大学院修士課程修了(国際政治学)。護衛艦ゆうばり航海長、護衛艦たかつき水雷長、護衛艦あまぎり砲雷長兼副長、練習艦あおくも艦長、第1護衛隊群司令部訓練幕僚、海上幕僚監部広報室などを経て、現職。慶應義塾大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)