女学校に通う巴は侍より侍らしいと言われる、薙刀好きの変わり者。苦手な音楽の試験に失敗して落題の危機に直面し、母親に命じられて洋琴を習うことに。洋琴の先生が住むのは大きな洋館。そこで先生の遠縁だという陸軍将校の葛目三郎と出会った巴は、なぜか二人きりでお茶の時間を過ごす。無愛想な葛目の態度に気まずい思いをするものの、葛目は他の人と違い、風変わりな自分を非難しないと巴は気付く。そんな頃、女学校で洋館に幽霊が出るという話を耳にした巴。尾鰭がついて広がる噂に憤慨する巴は、葛目と幽霊騒動の真相を探り始めるが…。