• 本

肥料争奪戦の時代 希少資源リンの枯渇に脅える世界

出版社名 原書房
出版年月 2023年7月
ISBNコード 978-4-562-07296-5
4-562-07296-2
税込価格 3,080円
頁数・縦 269,16P 20cm

書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍

要旨

気候変動の原因となる最大の容疑者とされる化石燃料は、同時に枯渇の危機にも見舞われている。同様に枯渇が懸念されるとともに環境汚染の元凶となっており、人類の生存に欠かせないものでありながら、一般にはさほど意識されることのない物質が「リン」である。この希少資源はどんなリスクをもたらすのか。本書では、ピューリッツァー賞最終候補に2度選ばれたジャーナリストが、希少資源リンをめぐり現在生起している深刻な諸問題について、綿密な取材をもとにリポートしている。リンはヒトをはじめとする生物の成長や生存に必要不可欠な元素である。そもそも生命の源であるDNAはリンでできている。農業に使われる肥料もリンであり、それが不足すれば食糧危機を招きかねない。ところが、リンが得られる鉱床は希少であり、現在、そのほとんどをモロッコが独占している状況だ。一方で農業肥料に使われたリンが湖に過剰に流入し、毒性の藻類を大量発生させるといった問題も起きている。著者はミルウォーキー・ジャーナル・センチネル紙の記者で、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校に淡水科学部シニアフェローとして在籍中。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年8月23日]

商品内容

要旨

持続可能な農業システムは崩壊寸前。リンの枯渇に世界は耐えられるのか。肥料として農業を支え、人類に不可欠な元素リン。そのリンの世界的な枯渇、争奪戦、水質汚染、食料ショックのリスク―いま知っておかないと怖いリン問題とは。

目次

第1部 リン争奪戦(悪魔の元素
壊れた生命の輪
骨から石へ
砂の戦争)
第2部 リンの代償(汚れた石鹸
毒の水
誰もいない海岸
病んだ心臓)
第3部 リンの未来(無駄にしない)

出版社・メーカーコメント

肥料として農業を支え、人類に不可欠な希少資源リン。そのリンの世界的な枯渇、争奪戦、海洋流出、食料ショックのリスクーーいま知っておかないと怖いリン問題について、ピューリッツァー賞ファイナリストが警鐘を鳴らす。

著者紹介

イーガン,ダン (イーガン,ダン)   Egan,Dan
ミルウォーキー・ジャーナル・センチネル紙の記者で、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校に淡水科学部シニアフェローとして在籍中。執筆した記事で過去に2度ピューリッツァー賞の最終候補に選ばれた。五大湖の生態系の危機について書いた第1作目のThe Death and Life of the Great Lakesはニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストに入り、ロサンゼルス・タイムズ・ブック賞、J・アンソニー・ルーカス賞を受賞。本書が2作目となる。コロンビア大学ジャーナリズム科卒業。現在は妻子と共にウィスコンシン州ミルウォーキーで暮らす
阿部 将大 (アベ マサヒロ)  
1976年生まれ。山口県宇部市出身。大阪大学文学部文学科英米文学専攻卒業。大阪大学大学院文学研究科イギリス文学専攻博士前期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)