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動物哲学物語確かなリスの不確かさ

出版社名 集英社インターナショナル
出版年月 2023年10月
ISBNコード 978-4-7976-7437-8
4-7976-7437-7
税込価格 2,000円
頁数・縦 295P 19cm

商品内容

要旨

どんぐりの落下と発芽から「ここに在る」ことを自問するリスの青年。衰弱した弟との「間柄」のためにニワトリを狙うキツネのお姉さん。暗闇から光の世界へ飛び出し、「存在の本質」を探すコウモリの男の子。日本・南米の動物たちが見た「世界」とは?哲学の入門書よりやさしく学べて、明日を「生きる」意味が見える物語。

出版社・メーカーコメント

動物の生態に哲学のひとさじ。映画化された世界的ベストセラー『あん』のドリアン助川、構想50年の渾身作!動物の叫びが心を揺さぶり、涙が止まらない21の物語。哲学の入門書よりやさしく、感動的なストーリー。どんぐりの落下と発芽から「ここに在る」ことを問うリスの青年。衰弱した弟との「間柄」から、ニワトリを襲うキツネのお姉さん。洞窟から光の世界へ飛び出し、「存在の本質」を探すコウモリの男子。土を掘ってミミズを食べる毎日で、「限界状況」に陥ったモグラのおじさん。日本や南米の生き物が見た「世界」とは?ベストセラー『あん』の作家が描いたのは、動物の生態に哲学のひとさじを加えた物語21篇。その中で動物のつぶやき、ため息、嘆き、叫びに出遭ったとき、私たち人間の心は揺れ動き、涙があふれ、明日を「生きる」意味や理由が見えてくる!●私たちの心に突き刺さる動物たちのつぶやきサル「ボスになんかなるものじゃない。なんでこんなに苦しいんだ」アリクイ「心は進化しないのですか?」ナマケモノ「彼女と僕は同じ世界を見ているのだろうか」ジャガー「私たちを苦しめるのは、思い出だよ」バク「ママ、なんで僕のここはこんなに大きくなるの?」ペンギン「天よ、いったいどうして、僕らにこんな苦しみを与えるのですか?」●巻頭スペシャル口絵多和田葉子の小説の装画・挿画で知られる溝上幾久子による、動物たちの銅版画作品をカラー掲載。【目次】第1話 クマ少年と眼差し第2話 キツネのお姉さん第3話 確かなリスの不確かさ第4話 ボスも木から落ちる第5話 一本角の選択第6話 コウモリの倒置君第7話 クジラのお母さん第8話 モグラの限界状況第9話 ウリ坊の恥第10話 絶滅危惧種第11話 スローな微笑み第12話 最後の思い出第13話 バクの茫漠たる夢第14話 転がる小さな禅僧第15話 ペロリン君の進化第16話 おじさんにできること第17話 ピクーニャとコンドル第18話 イグアナ会議第19話 ゾウガメの時間第20話 飛べない理由第21話 対話する鳥(あとがきに代えて)【著者略歴】ドリアン助川(どりあん・すけがわ)作家、歌手。明治学院大学国際学部教授。1962年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科を卒業後、1990年にバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。解散後、執筆活動を開始。

著者紹介

ドリアン助川 (ドリアンスケガワ)  
明治学院大学国際学部教授。1962年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科卒業。小説『あん』(ポプラ文庫)は英語、ドイツ語、イタリア語など二二言語に翻訳され、フランスでは「DOMITYS文学賞」「読者による文庫本大賞」など四冠に輝く。『線量計と奥の細道』(幻戯書房・集英社文庫、日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)