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クジラと話す方法

出版社名 柏書房
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-7601-5542-2
4-7601-5542-2
税込価格 2,530円
頁数・縦 411P 19cm

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要旨

人間が会話をするように、鳴き声などの音を使ってコミュニケーションをとる動物は多くいる。なかでも鯨類は、複雑な音高と音量の鳴音を使ってコミュニケーションをとることがよく知られる。では、人間と鯨類が、音を使って会話や意思疎通などのコミュニケーションをとることはできないのだろうか? 本書は、乗っていたカヤックに、海面から飛び出したクジラが落ちてきた経験をきっかけに、クジラとのコミュニケーションに興味を持った著者が、これまでの動物のコミュニケーションに関する研究や最先端のAIを使った「教師なし機械翻訳」の技術などを踏まえつつ、人間とクジラが会話をする可能性について掘り下げていく。クジラの鳴音や行動のデータを収集し、機械学習ツールや言語処理ツールを使って解析するための取り組みは、すでに行われているという。しかし著者は、クジラに人間が話しかけることに、問題はないのかと注意を促してもいる。著者は、映画製作者兼作家。生物学者から転身し、人間と自然が出会う物語を専門とする。グレタ・トゥーンベリなど著名な環境活動家や動物学者と共同で制作した作品により、数々の国際的な賞を受賞。世界クジラ目連盟アンバサダーにも選出された。ロンドン在住。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年12月20日]

商品内容

要旨

2015年、ザトウクジラが海から飛び出し、私の上に落ちてきた。奇跡的に無傷で生還するも、知人の専門家に後日こう言われた。「助かったのは、クジラがぶつからないように配慮したからでしょう」。もちろん、なぜそうしたのと尋ねるなんて不可能ですが、という一言も添えて…。しかしその後、「動物用グーグル翻訳」の開発を目指す二人の若者が私のもとを訪ねてきた。そもそもなぜ、クジラと人間は話せないのか?シリコンベースの知能が炭素ベースの生命に向けられたとき、動物と人間の関係はどう変化していくのか?国際的評価の高い映像作家が、生物学の世界で起こる革命を丹念に追ったドキュメント!

目次

ファン・レーウェンフックの決断
登場、クジラに追われて
海の歌声
舌のおきて
クジラの喜び
「体がでかいだけの間抜けな魚」
動物言語を探る
ディープマインド―クジラのカルチャークラブ
海にある耳
アニマルゴリズム
愛情深く優雅な機械
人間性否認
クジラと踊る

著者紹介

マスティル,トム (マスティル,トム)   Mustill,Tom
生物学者から映画製作者兼作家に転身。人間と自然が出会う物語を専門とする。グレタ・トゥーンベリやデイヴィッド・アッテンボローといった著名な環境活動家や動物学者と共同で制作した作品により、数々の国際的な賞を受賞。それらの作品は、国連やCOP26(気候変動枠組条約第26回締約国会議)で上映されて話題になり、各国の首脳、WHO、ロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」にシェアされる。鯨類保護の取り組みが認められ、「世界クジラ目連盟」(World Cetacean Alliance)のアンバサダーにも選出。作家として初めての作品である本書は、Amazon Books編集部が選ぶ「ベスト一般向け科学書2022」のTOP10にランクイン。現在、妻のアニー、二人の娘のステラとアストリッドと一緒にロンドンで暮らしている
杉田 真 (スギタ マコト)  
英語翻訳者。日本大学通信教育部文理学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)