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もし「源氏物語」の時代に芥川賞・直木賞があったら 小谷野流「日本文学史早わかり」

出版社名 秀和システム
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-7980-7114-5
4-7980-7114-5
税込価格 1,870円
頁数・縦 255P 19cm

商品内容

要旨

出版社の単行本企画「日本文学史早わかり」のために文藝雷電社に月一度通う作家の小谷崎淳は、頭脳明晰で勉強熱心な美人編集者・垂髪きらりを相手に、もし古典文学の時代から芥川賞・直木賞があったら、どの作品が芥川賞で、どの作品が直木賞を受賞するか、という謂わば思考実験に毎回熱弁をふるう。やがて、月一のこのテープ録り取材が楽しみになっていく小谷崎は…。古代から近代まで豊饒広濶な日本文学史を小説形式で読み通す!

目次

第1章 平安文学〜始めはやっぱり『源氏』から
第2章 和歌〜古代から平安まで
第3章 中世文学〜説話集を中心に
第4章 室町から織豊時代〜能楽を中心に
第5章 江戸文学〜歌舞伎と俳諧を中心に
第6章 近代文学〜芥川龍之介まで

出版社・メーカーコメント

本書は、作家で比較文学者の著者による「日本文学史早わかり」である。個人による日本文学史は数多あるが、本書は、架空の文芸評論家が出版社の企画で、もし古典文学の時代から芥川賞・直木賞があったら、どの作品が芥川賞で、どの作品が直木賞を受賞するか、という単行本企画のために架空の出版社に月1回訪れて、そこでテープ録りをする取材のやりとりを小説風に描く。狂言回しの編集者とのやり取りが絶妙で、オーソドックスな日本文学史では触れられないゴシップ的エピソードも盛り込まれているので、楽しみながらすらすら読める。万葉集から始まる和歌、芭蕉などの俳句、それに歌舞伎や能などの芸能も対象に含めているので、日本文芸史早わかり的な厚みと面白さがある。大上段に構えた文学史とは異なり、肩ひじ張らずに通読できる「日本文学通史」。

著者紹介

小谷野 敦 (コヤノ アツシ)  
1962年茨城県生まれ。東京大学文学部英文科卒、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、比較文学者。著書に『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)ほか多数。小説に『悲望』『童貞放浪記』(以上、幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋)などで芥川賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)