ヒストリカル・ブランディング 脱コモディティ化の地域ブランド論
角川新書 K−437
| 出版社名 | KADOKAWA |
|---|---|
| 出版年月 | 2023年11月 |
| ISBNコード |
978-4-04-082449-9
(4-04-082449-0) |
| 税込価格 | 1,034円 |
| 頁数・縦 | 247P 18cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 コロナ禍を経て訪日旅行者数が増加傾向にある。それに伴い有名観光地へのオーバーツーリズム、翻って地方誘客の課題が浮上している。かねてより、止まらない人口減少や高齢化といった深刻な問題を抱えている地域もある。では地域が魅力を持ち、生き残るためにどうすればいいのか。その鍵は「歴史」にありそうだ。本書では、地域の歴史を紐解き、得られた情報を差別化戦略に活用する「ヒストリカル・ブランディング」を提唱し、その手法と理論とを説明している。埋もれた過去の文献から発見された事実が、住民同士の対話を促し、まちづくりの支柱となった具体的な地域事例を紹介。さらに、「健康啓発」という一見歴史に関係のない分野での実践例などを挙げ、地域ブランディングにおける歴史活用の意義を示している。著者は株式会社ヒストリーデザイン代表取締役。近代日本史料研究会、藤沢市史の史料編纂に従事した後、ソーシャルメディアマーケティング会社などを経て現職。現在、武蔵野大学・神田外語大学兼任講師を務めるとともに、大阪市立大学大学院経営学研究科博士後期課程に在籍中。 |
商品内容
| 要旨 |
歴史とは模倣できない地域性である。相変わらずのハード(箱もの)頼みなど、観光マーケティングはズレ続けている。すぐに模倣され、「どこにでもあるモノ」にされる時代に脱コモディティ化を実現し、地域ブランディングの差別化を成すコアは商業主義と離れた「歴史」にあった。特に文書などのソフトこそ、大きい。各地で歴史文化と観光の共生に取り組む研究者・経営者が、無形価値を可視化する方法などを具体的に解説する。 |
|---|---|
| 目次 |
第1部 観光によるヒストリカル・ブランディング(保存vs.開発を超える―北海道小樽運河 |



出版社・メーカーコメント
観光マーケティングはズレている。すぐ模倣され、汎用品・低価値にされる時代。高付加価値、差別化の鍵は「歴史」にこそあった。大事な点はハード(城や古民家)だけが歴史文化ではないこと。歴史とは模倣できない地域性だ。文書などのソフトこそ、地域ブランドを生む無形資産として大きい。経済的価値のみ重視し、歴史文化を破壊する手法は否定し、各地で観光と歴史文化の共生に取り組む実践者にして研究者が実例を基に理論と手法を具体的に解説する。■ブランドの創出とは、「勝つための競争」ではなく、「負けないための競争」へ転換すること。■認知拡大だけでは需要は生まれない、歴史的景観だけでは消費につながらない■ハードはいずれコモディティになる【目次】はじめに−−コモディティ化が進む世界第一部 観光によるヒストリカル・ブランディング第一章 保存vs開発を超える−−北海道小樽運河 第二章 無形価値を可視化する−−千葉県佐原の大祭第三章 ヒストリカル・ブランディングの理論−−観光による地域ブランディングコラム一 歴史文化観光を推進しても上手くいかない−−失敗の検証一第二部 商品開発による地域ブランディング第四章 地場産業のブランド化−−千葉県横芝光町の大木式ソーセージ第五章 ファンコミュニティによるブランディング−−熊本県菊池市の菊池一族第六章 ヒストリカル・ブランディングの理論−−商品開発による地域ブランディングコラム二 歴史文化観光を推進しても上手くいかない−−失敗の検証その二第七章 ヒストリカル・ブランディングの持つ可能性−−イノベーションを起こす歴史活用コラム三 実践する上での注意事項終章 「勝つための競争」から「負けないための競争」へおわりに主要参考文献一覧