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日本軍の治安戦 日中戦争の実相

岩波現代文庫 学術 471

出版社名 岩波書店
出版年月 2023年12月
ISBNコード 978-4-00-600471-2
4-00-600471-0
税込価格 1,760円
頁数・縦 338,19P 15cm

商品内容

要旨

治安戦とは、占領地、植民地の統治の安定を確保するための戦略、作戦、戦闘、施策などの総称である。日本軍がおこなった治安戦(三光作戦)の発端・展開・変容の過程を丹念に辿り、加害の論理と被害の記憶からその実相を浮彫りにする。現在のウクライナ戦争やパレスチナ問題などを考える上でも示唆に富む一冊。

目次

プロローグ 山西省の治安戦における宮柊二と田村泰次郎
第1章 日中戦争のなかの治安戦(日中戦争の開始
一九三八年の作戦と戦闘
一九三九年の作戦と戦闘
華北における治安工作の開始)
第2章 華北の治安工作と「第二の満州国化」(北支那方面軍の治安粛正計画
北支那方面軍の軍政実施
華北の「第二の満州国化」
華北における治安戦の開始)
第3章 百団大戦と治安戦の本格化(一九四〇年の作戦と戦闘
百団大戦の衝撃
なぜ百団大戦が発動されたか
報復としての治安戦の本格化)
第4章 アジア・太平洋戦争と治安戦の強化(一九四一年の作戦と戦闘
華北の総兵站基地化
汪精衛政権下の清郷工作
開南島における海軍の治安戦
本土防衛のための中国戦場)
第5章 治安戦の諸相―加害者の論理と被害者の記憶(華北における治安戦の全体像
掃蕩作戦と「収買作戦」―山西省
無住地帯(無人区)と経済封鎖―河北省
細菌戦―山東省
三光作戦の被害概数)
エピローグ 対日協力者=漢奸たちの運命はどうなったか

出版社・メーカーコメント

治安戦とは、占領地、植民地の統治の安定を確保するための戦略、作戦、戦闘、施策の総称である。日本軍が行った治安戦(三光作戦)の過程を丹念に辿り、加害の論理と被害の記憶から実相を浮彫にする。解説=齋藤一晴。

著者紹介

笠原 十九司 (カサハラ トクシ)  
1944年群馬県生まれ。東京教育大学大学院修士課程文学研究科東洋史学専攻中退。都留文科大学名誉教授。中国近現代史、日中関係史、東アジア近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)