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和本への招待 日本人と書物の歴史

角川ソフィア文庫 J153−1

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2023年12月
ISBNコード 978-4-04-400797-3
4-04-400797-7
税込価格 1,210円
頁数・縦 284P 15cm

商品内容

要旨

平安時代の『源氏物語』から、蔦屋重三郎が手がけた黄表紙をはじめとする草双紙、山東京伝の洒落本、歌麿や北斎の挿絵入り絵本。1300年以上の歴史を持つ和本は、日本人の知恵と美意識の結晶である。結び綴とも呼ばれる、組紐を使った大和綴。高度な製本技術を必要とし、数葉ずつ重ねて糸で縫う列帖装など、手にとって愉しめる伝統文化を、神田神保町の老舗・誠心堂書店の店主が丁寧に解説。豊饒な書物の歴史を解き明かす。

目次

第1章 千年前の『源氏物語』を復元する(千年前の書物の謎
装訂の誕生―『源氏物語』前史
千年残る紙の進歩
千年前の表記ルール
よみがえる『源氏物語』)
第2章 中世の本づくりを担った人びと(藤原定家の時代
大きな役割を担った寺社
木版印刷の始まり)
第3章 売れる本づくり(古活字版で広がる読者層
商業出版の始まり
本屋仲間の台頭
名門本屋「風月」に見る多角経営)
第4章 世界的にも稀な江戸時代の出版形態(株になっていた出版権
江戸期の本づくり―風月庄左衛門の日記より
江戸期独特の「板株」の実態
共同出版の隆盛)
第5章 揺れ動く“本”と“草”(正規の“本”と大衆の“草”
江戸初期に花開く草紙の世界
草紙屋による新たな“草”の拡大
変わるものと変わらぬもの)

出版社・メーカーコメント

なぜ平安時代の物語が今も読めるのか? 千三百年にわたる書物の歴史を辿り、素材や装訂、写本の手法、本屋事情の他、和本の見方と魅力を紹介。手にとって愉しめる伝統文化、和本の世界に出会う案内書。

著者紹介

橋口 侯之介 (ハシグチ コウノスケ)  
1947年、東京都生まれ。上智大学文学部史学科卒業。出版社勤務を経て、74年に岳父が昭和初期に開いた和本・書道・国漢系学術書の専門店である神田神保町の誠心堂書店に入店。84年から店主となる。東京古典会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)