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インドの食卓 そこに「カレー」はない

ハヤカワ新書 016

出版社名 早川書房
出版年月 2023年12月
ISBNコード 978-4-15-340016-0
4-15-340016-5
税込価格 1,144円
頁数・縦 238P 18cm

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要旨

インドに実はカレーという料理はない、と聞いてにわかに信じられるだろうか。日本のインド料理店を訪れれば、必ずカレーがメニューにあるし、インド旅行先でカレーを食べたという人も多いだろう。だが、本来インドにカレーと呼ばれる料理はないのだという。どういうことだろうか? カレーとは一体何なのか。
本書では、在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様な世界を、インドの近代政治史を含むさまざまなエピソードを交えて紹介している。インド料理は、周辺地域や欧州、中国などの影響を受けて進化し続けてきており、例えば、近頃、カレーやナーンの他に、新たなインド料理の“大スター”として注目される「ビリヤニ」は、ペルシア料理を起源として16世紀のムガル帝国時代に生まれたものだという。
著者は岐阜女子大学南アジア研究センター特別客員准教授。専門は日印関係史、南アジアの国際関係、インド・パキスタンの政治。在インド、中国、パキスタンの日本大使館で外務省専門調査員として勤務した経験を持つ。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年2月6日]

商品内容

要旨

カレーを「スパイスを用いた煮込み料理」と定義すれば、そこには数え切れないほどたくさんのインド料理が含まれる。日本でイメージされる「カレー」とはかけ離れたものも少なくない―在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様性を描き出す。インド料理店の定番「バターチキン」の意外な発祥、独自進化したインド中華料理、北東部の納豆まで。人口世界一となった「第三の大国」のアイデンティティが、食を通じて見えてくる!カラー写真多数。

目次

第1章 「インド料理」ができるまで―四〇〇〇年の歴史
第2章 インド料理の「誤解」を解こう
第3章 肉かベジか、それが問題だ―食から見えるインドの宗教、文化、自然
第4章 ドリンク、フルーツ、そしてスイーツ―インド料理に欠かせない名脇役たち
第5章 「インド中華料理」―近現代史のなかで起きたガラパゴス化
第6章 インドから日本へ、日本からインドへ

出版社・メーカーコメント

日本人にもおなじみの「カレー」は、イギリスが植民地時代のインドに押し付けた概念である。インド人は「ダール」「サンバール」「コルマ」と細分化して呼ぶのだ−−南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解きほぐし、その豊穣な食文化世界を案内する

著者紹介

笠井 亮平 (カサイ リョウヘイ)  
1976年、愛知県生まれ。岐阜女子大学南アジア研究センター特別客員准教授。中央大学総合政策学部卒業後、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科で修士号取得。専門は日印関係史、南アジアの国際関係、インド・パキスタンの政治。在インド、中国、パキスタンの日本大使館で外務省専門調査員として勤務した経験を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)