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狼の義 新犬養木堂伝

角川ソフィア文庫 M125−1

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-04-400765-2
4-04-400765-9
税込価格 1,760円
頁数・縦 605P 15cm

商品内容

要旨

この男を失い、政党政治は滅び、この国は焦土と化した…。日本に芽吹いた政党政治を守らんと、強権的な藩閥政治に抗し、腐敗した利権政治を指弾し、増大する軍部と対峙し続け、5・15事件で凶弾に斃れた犬養木堂。戦前は「犬養の懐刀」、戦後は「吉田茂の指南役」として知られた古島一雄をもう一人の主人公とし、政界の荒野を駆け抜けた孤狼の生涯を圧倒的な筆力で描く。第23回司馬遼太郎賞(2019年度)受賞作

目次

古老の追憶
戦地探偵人
政変と“剃刀”官吏
憲法誕生
帝国議会の攻防
国粋主義の焔
孤立する策士
革命
「憲政の神」
「神」の憂鬱
普選の代償
見果てぬ夢
最後の闘争
テロルの果て
五月の空

出版社・メーカーコメント

第23回(2019年度)司馬遼太郎賞受賞作!「極右と極左は毛髪の差」(犬養毅)日本に芽吹いた政党政治を守らんと、強権的な藩閥政治に抗し、腐敗した利権政治を指弾し、増大する軍部と対峙し続け、5・15事件で凶弾に倒れた男・犬養木堂。文字通り立憲政治に命を賭けた男を失い、政党政治は滅び、この国は焦土と果てた……。戦前は「犬養の懐刀」、戦後は「吉田茂の指南役」として知られた古島一雄をもう一人の主人公とし、政界の荒野を駆け抜けた孤狼の生涯を圧倒的な筆力で描く。最期の言葉は「話せばわかる」ではなかった!? 5・15事件の実態をはじめ、驚愕の事実に基づく新評伝。「侵略主義というようなことは、よほど今では遅ればせのことである。どこまでも、私は平和ということをもって進んでいきたい」(1932年5月1日、犬養首相の日本放送協会ラジオ演説より)真の保守とは、リベラルとは!? 明治、大正、昭和の課題を、果たして私たちは乗り越えられたのか?? ※本書は2019年3月に小社より刊行された単行本を文庫化したものであり、2017年に逝去された林新氏が厳格なノンフィクションでなく、敢えて小説的な形式で構想し、着手したものを、堀川惠子氏がその意志を受け継ぎ、書き上げたものです。【目次】序章 古老の追憶 第一章 戦地探偵人第二章 政変とカミソリ官吏 第三章 憲法誕生第四章 帝国議会の攻防第五章 国粋主義の焔第六章 孤立する“策士”第七章 革命第八章 「憲政の神」第九章 「神」の憂鬱第十章 普選の代償第十一章 見果てぬ夢第十二章 最後の闘争第十三章 テロルの果て終章 五月の空 あとがき文庫版あとがき主要参考文献解説 橋本五郎

著者紹介

林 新 (ハヤシ アラタ)  
1957〜2017年。慶應義塾大学経済学部卒。NHKエグゼクティブ・プロデューサーとしてNHKスペシャル、大型企画を担当。「ドキュメント太平洋戦争 第4集 責任なき戦場―ビルマ・インパール」(文化庁芸術作品賞)、「家族の肖像」シリーズ(ギャラクシー賞大賞)など近現代史に造詣が深い
堀川 惠子 (ホリカワ ケイコ)  
1969年生まれ。テレビ記者を経てノンフィクション作家。『死刑の基準』で講談社ノンフィクション賞、『裁かれた命』で新潮ドキュメント賞、『教誨師』で城山三郎賞、『原爆供養塔』で大宅壮一ノンフィクション賞、『戦禍に生きた演劇人たち』でAICT演劇評論賞、本作で司馬遼太郎賞、『暁の宇品』で大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)