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物語としての旧約聖書 人類史に何をもたらしたのか

NHKブックス 1283

出版社名 NHK出版
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-14-091283-6
4-14-091283-9
税込価格 1,980円
頁数・縦 350P 19cm

商品内容

要旨

文明史の結実である『旧約聖書』から人類への警鐘を読み解く。『旧約聖書』は、ユダヤ教の成立の基礎となり、キリスト教誕生の土壌となり、イスラームにも浸透し、そして数多のフィクションの祖型となっている。ヘブライ語による『旧約聖書』には、特に弱小の民であった古代イスラエルの人々の宗教観や、地域の慣習などが色濃く反映されており、遺された字面のみで解釈するには困難を伴う、謎めいた「物語」が展開されている。それらの「謎」について、総合的・学際的見地からの考察を行い、歴史的な役割と、人類の思考の「普遍」を知るための一冊。

目次

天地創造―人間と自然の調和を願って
エデンの園―人間は塵から造られ塵に帰る
カインの末裔―都市文明への批判的視座
大洪水―物語の現代的意味
アブラハム―おそれとおののきのなかで
ヤコブとその子ら―目に見えない神の摂理
出エジプト―苦境からの解放
カナン定住―嗣業の地の配分
ダビテとその後―翻弄される王国
預言者の言葉―時代批判と将来への希望
預言者群像―その素顔と個性
小さき者たちの神―多様性と逆説性

出版社・メーカーコメント

ユダヤ教の成立の基礎となり、キリスト教誕生の土壌となり、さらにイスラームにも浸透した「旧約聖書」。古代オリエント史・聖書学の碩学である著者が、苦難に満ちた古代イスラエルの民の歩思想と信仰を捉え、歴史的な役割と、そこから導き出せる人類の思考の「普遍」を知るための一冊。

著者紹介

月本 昭男 (ツキモト アキオ)  
1948年、長野県生まれ。東京大学文学部卒業。同大大学院人文社会科学研究科中退。ドイツ・テュービンゲン大学修了(Dr.Phil.)。1981年より立教大学勤務、2014年3月、同大学キリスト教学科教授退任。同大学名誉教授。2014年4月〜2022年3月、上智大学特任教授。同大学名誉教授。現在、古代オリエント博物館館長。経堂聖書会所属。専門は、旧約聖書学・古代オリエント学・聖書考古学・宗教史学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)