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一つの惑星、多数の世界 気候がもたらす視差をめぐって

出版社名 人文書院
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-409-03130-8
4-409-03130-9
税込価格 2,970円
頁数・縦 235P 19cm

商品内容

要旨

温暖化、豪雨、山火事、パンデミックなど、加速する異常気象による数々の出来事は、地球という一つの惑星システムと、政治的分断を抱える人間世界との間に、深刻な亀裂をもたらしている。この危機に向き合うためには、人間と人間ならざるもの、そして自然に関する認識すべてを根幹から再考し、新たな存在の関係性を立ち上げる必要がある。人文科学研究の立場から人新世の議論を牽引する著者が、ラトゥール、ハラウェイ、デ・カストロなどとの対話的関係のなかで示す、新たな思想の結晶。

目次

序章 惑星的なものと政治的なもの
第1章 パンデミックと私たちの時間感覚(パンデミックと人間の歴史の大加速
現在主義としてのパンデミック
政治的なものを周縁化する)
第2章 人間を含めた諸事物の歴史性(ポストコロニアルの歴史と近代という解放への展望
近代の歴史哲学への挑戦としての人間‐事物
人新世の歴史方法論上の困難)
第3章 現在のうちにとどまる(絡み合いと差異―近代、後期の近代、非近代
原初の近代、後期の近代、非近代
混乱のうちにとどまる―近代化と人間の苦境
知的に類縁性をつくりだす)

著者紹介

チャクラバルティ,ディペシュ (チャクラバルティ,ディペシュ)   Chakrabarty,Dipesh
1948年生まれ。インド出身の歴史学者。シカゴ大学教授。ベンガル地方の労働運動史やサバルタン研究から出発。地球規模の気候変動や人新世をめぐる議論の世界的先駆者である。2014年トインビー賞、2019年タゴール賞受賞
篠原 雅武 (シノハラ マサタケ)  
1975年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)