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フェーズフリー 「日常」を超えた価値を創るデザイン

出版社名 翔泳社
出版年月 2024年3月
ISBNコード 978-4-7981-7673-4
4-7981-7673-7
税込価格 1,870円
頁数・縦 207P 19cm

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要旨

日本では地震や台風・集中豪雨などのリスクが常にあり、過去の経験や予測をもとに、政府や自治体で「防災」の取り組みが進んでいる。一般市民としても「万が一の備え」をしておくのが望ましい。だが四六時中、防災意識を持ち続けるのは現実的ではないだろう。そこで考えたいのが「フェーズフリー」である。
本書では、防災や商品開発・マーケティングなどにまつわる新しい概念であり、さまざまな業界で注目され取り組みが進むフェーズフリーについて、基本的な考え方から実践方法まで、豊富な事例とともに詳しく解説。フェーズフリーとは、日常時にも非常時にも、状況(フェーズ)を問わず価値をもつプロダクトデザインや制度設計を指す言葉だ。たとえばトヨタの「プリウスPHEV」というハイブリッド車は、普段は燃費がよく快適な運転を可能にしているが、災害時などで停電した際には、蓄電池や発電機として、走行以外にも利用可能になっている。
著者は、社会起業家、防災・危機管理・地域活性アドバイザー、フェーズフリーファウンダー。国内外で多くの社会基盤整備および災害復旧・復興事業を手掛け、防災を持続可能なビジネスとして多角的に展開。その一つとしてフェーズフリーを発案し世界ではじめて提唱した。現在、フェーズフリー協会ほか複数団体の代表を務める。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年5月1日]

商品内容

要旨

トヨタ、コクヨ、明治、アシックス、アスクル、多様な中小企業etc…あらゆる領域で採用が進む「フェーズフリー」とは一体何か?第一人者による初の解説書。

目次

はじめに 「備えられない」という社会課題
第1章 「社会課題」としての「災害」
第2章 創発の現場から
第3章 フェーズを超えたニーズを探る
第4章 フェーズフリーのつくり方
第5章 誰も取り残さず未来に進むために
おわりに 「弱さを認める」ことから始めたい

出版社・メーカーコメント

TOYOTA コクヨ Meiji アシックス アスクル …… あらゆる領域で採用が進む「フェーズフリー」とは一体何か? 第一人者による初の解説書!「地震に備えるべきだ」「災害対策をしなければならない」。誰もがそのように考えているのに、なぜ「災害」は繰り返されてしまうのか? 日常を懸命に生きている私たちにとって、「非常時にしか価値を感じられないもの」に予算や時間を投資することは、簡単ではありません。であるならば、はじめから「備えられない」ことを前提に、あらゆるものを設計してはどうだろうか。 いま、そうした社会状況(フェーズ)を区分しないデザイン、「フェーズフリー」なデザインの採用が、多種多様な業種で進み、メディア等で大きく話題になっています。本書は、そうした「フェーズフリー」にまつわる基礎的な知識から、ビジネスへの活かし方までが学べる、第一人者による初の解説書です。[本書で取り上げる事例] ・もしもの時は非常用電源になる!プリウスPHV(トヨタ自動車)・20年前の商品に再脚光!パワータンク(三菱鉛筆)アシックスジャパン/徳島県鳴門市/愛媛県今治市/豊島区/コクヨ/明治/コスモテック/デベロップ/本田技研工業/青山商事/etc[目次抜粋]第1章 「社会課題」としての「災害」HazardとDisaster/防災ビジネスが難しい理由/「備えられない」から考える/「コスト」から「バリュー」へ/「解決策」から「参加策」へ /etc第2章 創発の現場から初音ミクのような防災がしたい/自由のためにルールを設ける/認証制度導入の葛藤/「日常」はレッドオーシャンになっている/ etc第3章 フェーズを超えたニーズを探る定義と原則から視点を得る/社会の状況を問わない価値を作る/5つの原則/顕在化していないニーズを捉える/etc第4章 フェーズフリーのつくり方フォアキャスティングで考える/「立派な使命」に夢中になりすぎない/カテゴリーから発想する/専門家よりも、あなたの方が可能性を秘めている/etc第5章 誰も取り残さない災害対策のために地域固有のフェーズフリー/被災者支援に残された課題/災害は、弱い立場にある人を襲う/etc[ダウンロード特典]フェーズフリーワークシート

著者紹介

佐藤 唯行 (サトウ タダユキ)  
社会起業家/防災・危機管理・地域活性アドバイザー/フェーズフリーファウンダー。国内外で多くの社会基盤整備および災害復旧・復興事業を手掛け、世界中で様々な災害が同じように繰り返されてしまう現状を目の当たりにしてきた。その経験・研究に基づき、防災を持続可能なビジネスとして多角的に展開。その一つとしてフェーズフリーを発案し世界ではじめて提唱、フェーズフリーの推進において根源的な役割を担う。フェーズフリー協会ほか複数団体の代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)