百合中毒
集英社文庫 い59-6
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2024年4月 |
ISBNコード |
978-4-08-744635-7
(4-08-744635-2) |
税込価格 | 616円 |
頁数・縦 | 216P 16cm |
商品内容
要旨 |
25年ぶりに父が帰ってきた。イタリア人の若い女と恋仲になり、家族を捨てた男が。だが、園芸店を営む母・歌子にはすでに恋人がいた。次女の遙は父を許せずにいる一方で、職場の既婚者と不倫中だ。母と働く長女の真希は、隠し事をしている夫に不信感を抱いていて…。戻ってきた「異物」によって浮かび上がる、不都合な現実。夫婦とは、家族とは?7人の男女の目線から愛を問い直す長編小説。 |
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出版社・メーカーコメント
二十五年前に家族を捨てて出ていった父親が突然戻ってきた。妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ。二十歳下のイタリア人女性と恋仲になり一緒に暮らしていたが、彼女が一人で帰国してしまったというのだ。しかし娘たちはとっくに大人になり、妻にはすでに恋人がいた。次女の遥は叫ぶ。「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」長女の真希は苛立つ。「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」妻の恋人・蓬田は夜ごと彼女からの電話を待つ。「俺はまるで女子高生みたいだな」そして妻の歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを。家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。【著者略歴】井上荒野(いのうえ・あれの)1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞。2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞を受賞。08年『切羽へ』で第139回直木賞を受賞。11年『そこへ行くな』で第6回中央公論文芸賞を受賞。16年『赤へ』で第29回柴田錬三郎賞を受賞。18年『その話は今日はやめておきましょう』で第35回織田作之助賞を受賞。