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親の精神疾患とともに生きる子どものレジリエンスを高めるために 家庭、地域、保育・教育現場でできること

出版社名 かもがわ出版
出版年月 2024年5月
ISBNコード 978-4-7803-1325-3
4-7803-1325-2
税込価格 2,640円
頁数・縦 167P 21cm

商品内容

要旨

不安の中にいる子どもを支援するには支える人たちの連携が不可欠です。当事者家族や近しい人たちだけでなく、教育、行政、精神医療の専門家たちの理解と協力が必要です。ドイツで生まれた実践書。日本の最新情報も掲載。

目次

第1章 私たちが、精神疾患の親とその子どもについて知るべきこと(精神疾患はどれくらいよくあることなのか?
親が精神疾患というのは、よくあることなのか?
当事者の子ども自身も病気になるリスクはどのくらい高いのか?
ストレス要因―遺伝と環境はどのような影響をおよぼすのか?
子どもは自分の状況をどのように経験しているか?
精神疾患を患う親は自分の状況をどのように経験しているか?)
第2章 レジリエンス―精神疾患の親がいる子どもを強めるものはなにか?(レジリエンスとはなにか?
レジリエンスの高い子どもの特徴はなにか?
親に精神疾患がある子どもの保護因子
レジリエンスは個々の保護因子の総和以上だ)
第3章 どのように子どものレジリエンスを高めるか?親としてなにができるか?(子どもに親密さと情緒的な安心感を伝える
褒めたり認めたりすることで、子どもに情緒的な安心感と愛着を与える
子どもが問題に対処できるようにサポートする
子どもがほかの人と連絡を取れるようにする
子どもに病気のことを話す
子どもの成長が心配なときは、専門家に助けを求める)
第4章 保育園や幼稚園、学校の先生たちのための特別なアドバイス(子どもの行動の変化に気をつけよう
子どもの気持ちやニーズに対する親の意識を高める
ほかの専門家と連携をとるには)
付録

出版社・メーカーコメント

Kinder psychisch kranker Eltern starken本書の第一章は「精神疾患はきわめて一般的なよくある病気のひとつです。」という一文ではじまります。けれど、日本の社会には、いまだに精神疾患にたいする偏見は存在し、当事者やその家族、とりわけ子どもたちは不安な気持ちを抱えていることが多いのが実情です。不安のなかにひとりぼっちでいる子どもに手を差し伸べられるのは私たち大人です。手を差し伸べるための適切な方法を知っていることは、私たちにとっても大事なこと。ドイツでの最先端の知見がまとめられた本書は、その方法が具体的に記されており、それぞれの場での実践書としても活用できます。監修の田野中恭子先生による日本のデータも掲載。巻末には、「おすすめ情報」として、日本で刊行されている絵本や支援機関情報も掲載しています。

著者紹介

レンツ,アルベルト (レンツ,アルベルト)   Lenz,Albert
ドイツ・ミュンヘンで心理学・社会学・教育学を学ぶ。1994年から2017年まで、パーダーボルンのノルトライン=ヴェストファーレン州カトリック大学社会福祉科で臨床心理学と社会心理学の教授を務める。ノルトライン=ヴェストファーレン州カトリック大学の健康研究および社会精神医学研究所(igsp)の共同創設者。主な研究テーマは、精神疾患の親がいる子ども、精神医学と青少年福祉の連携、エンパワーメントとソーシャルネットワーク、心理社会的カウンセリングと危機介入
宮崎 直美 (ミヤザキ ナオミ)  
慶應義塾大学法学部法律学科卒業ののち、一橋大学社会学研究科修士課程修了。専門はドイツ政治思想史。パウル・ティリッヒとエルンスト・ブロッホの思想を比較した論文にて2018年にPater Johannes Schasching SJ‐Preisを受賞
田野中 恭子 (タノナカ キョウコ)  
佛教大学保健医療技術学部看護学科准教授。精神障害者の家族、特にその子どもに関する研究、支援を行う。CAMPs(精神疾患の親をもつ子ども支援団体)代表、京家連(京都精神保健福祉推進家族会連合会)にて精神疾患の親をもつ子どもの個別相談担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)