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大大陸に陽は落ちて 満州引揚げ者たちの哀しみの記憶

出版社名 鳳書院
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-87122-213-6
4-87122-213-6
税込価格 3,400円
頁数・縦 189P 22cm

商品内容

要旨

姉と慕った従姉の死を悼み、満州への足跡をたどる「お咲ちゃん」、盟友・ちばてつやとの特別対談「地平線に沈む、あの赤い太陽を忘れない」、平和への祈りをちばてつやの体験に重ね合わせ、歌い上げた名曲「大大陸に陽は落ちて」を収録。胸の奥にしまっていた悲しい記憶を今こそ語る。この地獄をくぐり抜け、故国に帰れるだろうか…死線を乗り越え帰還した人々と、道半ばで力尽きた人々と―。これまで語り尽くせなかった引揚げ体験者らの声を伝え、平和への熱い思いを現代に語り継ぐ感動の作品集。

目次

第1部 お咲ちゃん 悲しい大地へ、四十六年目の旅―海老名香葉子(ふしぎな夢―中国への旅1
下町の家族
異国の空で
悲しい大地―中国への旅2)
第2部 特別対談 地平線に沈む、あの赤い太陽を忘れない―海老名香葉子×ちばてつや(もう一度、この真っ赤な夕陽がみたかった
終戦の日から中国の人々の暴動が始まった
一家六人、三百キロの引揚げの旅 ほか)
第3部 大大陸に陽は落ちて―海老名香葉子×クミコ(CD解説
「大大陸に陽は落ちて」
クミコからのメッセージ)
資料 満州引揚げの歴史

出版社・メーカーコメント

「大大陸に真赤に燃えて夕陽落ち祖国の敗戦を報る」昭和20年8月、終戦により中国大陸・満州から日本人の引揚げが始まります。祖国日本を目指す道程は熾烈を極め、途中で家族と離れ離れになる方、亡くなる方が多数出ました。 「一般社団法人 時忘れじの集い」代表の海老名香葉子さんが、そうした引揚げ者の哀しみの記憶を後世に残したいとのおもいから本書が発刊となりました。 第1部は海老名香葉子さんの親戚一家が満州から引揚げる様子を描いた「お咲ちゃん」。 第2部は自身が家族と共に満州引揚げ者の漫画家・ちばてつや氏と海老名香葉子さんの対談「地平線に沈む あの赤い太陽を忘れない」。第3部は海老名香葉子さんがちばてつや氏の体験をもとに作詞した「大大陸に陽は落ちて」の歌詞と歌手のクミコさんが歌うCDを付属。 満州引揚げ者のおもいと哀しみが詰まった書籍となりました。

著者紹介

海老名 香葉子 (エビナ カヨコ)  
1933年(昭和8年)10月6日、現在の東京都墨田区立川で5人きょうだいの長女(4番目で女子はひとり)として生まれる。実家は釣り竿の名匠として知られた「竿忠」。昭和20年3月10日の東京大空襲で両親をはじめ家族6人を亡くし3番目の兄と共に戦災孤児に。この時、11歳。悲しみは深く幼心に平和への思いが宿った。初代・林家三平と結婚後もその思いは消えず、平成17年に私財を投じ一般社団法人「時忘れじの集い」を設立し、寛永寺内に慰霊碑、上野公園に平和の母子像を建立し寄贈。毎年3月9日に供養式を行っている。現在も講演やエッセイで自らの体験と平和の大切さを訴え続けている
ちば てつや (チバ テツヤ)  
本名:千葉徹弥。1939年(昭和14年)1月11日、東京築地の聖路加病院で生まれる。同年11月に朝鮮半島を経て、1941年1月旧満州・奉天(現中国・遼寧省瀋陽)に渡る。1945年終戦。翌年中国より引揚げる。1950年、友人の作る漫画同人誌「漫画クラブ」に参加。1956年、単行本作品でプロデビュー。1958年「ママのバイオリン」で雑誌連載を始め、1961年「ちかいの魔球」で週刊少年誌にデビュー。公益社団法人日本漫画家協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)