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徳の起源 他人をおもいやる遺伝子

ちくま学芸文庫 リ11−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-480-51255-0
4-480-51255-1
税込価格 1,650円
頁数・縦 455P 15cm

商品内容

要旨

人間が集団のなかで、往々にして自分の利益を犠牲にしてまで協力・助け合いをするのはなぜか?ベストセラー『赤の女王』の著者が、本書において、ドーキンスの「利己的な遺伝子」では説明しきれない問題を、「遺伝子功利主義」をもって解剖していく。ミツバチ・チンパンジー・オオカミなど多くの生物の生態を引きながら、労働・戦争・交易といった社会生活のさまざまな局面をとおし人間にとって「徳」は遺伝子の産物であるとの結論を導き出す。人間という動物の、驚くべき本性と社会的性質の秘密を解く。

目次

第1章 遺伝子の社会―反乱について
第2章 労働の分担―自給自足は過大評価されている
第3章 凶人のジレンマ―コンピュータは協力を学ぶ
第4章 タカとハトの違い―よい評判をとれば得をする
第5章 義務とごちそう―食べ物に関する人間の寛大さ
第6章 公益と個人的贈り物―マンモス一頭を全部食べきることのできる人はいない
第7章 道徳感情論―感情はわれわれが合理的愚か者になることをふせぐ
第8章 部族をつくる霊長類―競争するために協力しあう動物たち
第9章 戦争の原因―協力的な社会にも集団間の偏見という弊害がある
第10章 交易による利益―交換によって二足す二は五になる
第11章 宗教としての生態学―自然と調和して生きることは思ったよりも難しい
第12章 財産の力―政府に足りないもの
第13章 信頼―著者は突然大急ぎで政治的教訓を導きだす

出版社・メーカーコメント

生物が集団の中で、ときに自分の利益も犠牲にして協力をするのはなぜか? 労働・交易・戦争など豊富な事例をひきつつ「徳」と遺伝子の関係を解く。

著者紹介

リドレー,マット (リドレー,マット)   Ridley,Matt
1958年、英国ニューカッスル生まれ。オックスフォード大学で動物学を専攻。『エコノミスト』誌で科学記者となる。著書に、『赤の女王』『繁栄』『進化は万能である』(いずれも早川書房}などがある
岸 由二 (キシ ユウジ)  
1947年生まれ。現在、慶應義塾大学名誉教授。訳書に『人間の本性について』、リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』(共訳)などがある
古川 奈々子 (フルカワ ナナコ)  
翻訳家。訳書に『女性が科学の扉を開くとき』、『一万年の進化爆発』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)