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観光消滅 観光立国の実像と虚像

中公新書ラクレ 821

出版社名 中央公論新社
出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-12-150821-8
4-12-150821-1
税込価格 990円
頁数・縦 237P 18cm

商品内容

要旨

インバウンド需要を見込んで観光立国を目指した日本は今、観光地の大混雑、ホテル代の高騰、超高額メニューの登場など、「オーバーツーリズム」の弊害が各地で顕在化している。これに加えて人口減による人手不足や公共交通の減便が輪をかけ、もはや日本の観光を取り巻く環境は、公害を超えて崩壊から消滅の道をひた走るのか。観光学の第一人者が豊富な事例をもとに、改めて「観光」の意義と、ありうべき「観光立国」の姿を問い直す。

目次

第1部 崩壊―「観光立国」の実態を検証する(「観光立国」の現場を見る
データが語る「観光立国」
メディアが増幅する観光
海外旅行をしなくなった国でも「観光立国」なのか
「インバウンド富裕層の増加は日本を潤す」は本当か)
第2部 消滅―持続不可能に導く背景(観光立国の夢を打ち砕く気候変動と情勢不安
観光どころではない深刻な人手不足)
第3部 未来―観光政策は見直されるべきか(観光業界への手厚い助成の是非
世界遺産は誰のためのものか
二重価格は観光公害を救うのか
五輪や万博は観光客誘致の起爆剤になるのか
観光を地域や私たちのプラスにするために)

出版社・メーカーコメント

東京、京都、ニセコ……訪日観光客の増加によるオーバーツーリズムの弊害が日本各地で問題となっている今、日本政府が目指した「観光立国」とは一体何だったのか、検証すべき時期に来ている。人口減による人手不足や公共交通の減便といった問題をはじめ、物価の高騰、メディアの過剰報道など、観光を取り巻く環境は楽観を許さない。観光学の第一人者が豊富な事例をもとに、改めて観光の意義と、ありうべき日本の観光の未来を問い直す。

著者紹介

佐滝 剛弘 (サタキ ヨシヒロ)  
1960年、愛知県生まれ。東京大学教養学部卒。NHKディレクターとして「クローズアップ現代」などの番組制作に携わったのち、高崎経済大学、京都光華女子大学を経て、城西国際大学観光学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)