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「信教の自由」の思想史 明治維新から旧統一教会問題まで

筑摩選書 0287

出版社名 筑摩書房
出版年月 2024年9月
ISBNコード 978-4-480-01804-5
4-480-01804-2
税込価格 1,925円
頁数・縦 260,4P 19cm

商品内容

要旨

欧米のように血みどろの戦争と迫害の中から生み出されたのではなく、いわば上から降ってきた「信教の自由」を、日本人はいかに受け止め、その法規定の解釈・運用や改正をめぐって議論してきたのか。宗教者・知識人らの論争から、その底流にある「信教の自由」をめぐる思想の変転を跡づける。さらに、オウム真理教事件を契機とする宗教法人法改正にあたって議論となった創価学会と政治との関係、安倍晋三元首相銃撃事件後の旧統一教会被害者救済などの政策動向などを踏まえて、今後の「信教の自由」のあるべき姿について提言する。

目次

序章 「信教の自由」のこれまで・今・これから
第1章 西洋宗教との出会い―島地黙雷らとロニーの対話から
第2章 仏教のみを「公認教」とすべきか―第一次宗教法案をめぐる論争
第3章 政府の監督権をどこまで認めるか―第二次宗教法案と知識人・宗教者たち
第4章 「信教の自由」は言論・集会・結社の自由を含むか―第一次宗教団体法案と憲法論議
第5章 「非常時」における宗教統制をめぐって―第二次宗教団体法案と翼賛体制の構築
第6章 自由・自治・自主の実現に向けて―宗教法人令・宗教法人法への転換
第7章 オウム真理教と創価学会をめぐる攻防―宗教法人法改正の是非
終章 「信教の自由」のために―旧統一教会問題と第三者機関設置・民主的統制

出版社・メーカーコメント

明治以来、信教の自由は法で規定され、その解釈・運用をめぐり宗教者や知識人が激しい議論を戦わせてきた。法制度の転変をめぐる論争から見る新たな近代思想史。

著者紹介

小川原 正道 (オガワラ マサミチ)  
1976年生まれ。慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。専門は日本政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)