さやかの寿司
出版社名 | 角川春樹事務所 |
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出版年月 | 2024年9月 |
ISBNコード |
978-4-7584-1472-2
(4-7584-1472-6) |
税込価格 | 1,870円 |
頁数・縦 | 286P 19cm |
NetGalley 会員レビュー
おすすめ度 ふわふわと優しいさやかさんが、『夕凪寿司』の大将。醸しだす雰囲気とは逆に、寿司オタクの努力家で、丁寧な仕事をする凄腕寿司職人。人生のお祝いの時の席にお寿司屋さんを選ぶご家庭は多いのではないでしょうか?そんな家族の節目の思い出と共にある「寿司屋」が本作の舞台。それぞれの章で語り手が違うのですが、もう第一章の彼女のエピソードからやられちゃいます。何故彼女は夕凪寿司へやって来たのか……。常連さんで、地元では名の知れた建設会社社長の章も、社長の抱える寂しさや揺れる心が伝わってきてもどかしくて、切なくて……。裏切らない森沢ワールドに、今回も温かな涙をホロホロさせて頂きました。ともかくラストがすごく素敵。
おすすめ度 なんて素敵な素敵な人たちが集まる寿司店でしょう。「江戸前夕凪寿司」で寿司を握る大将のさやかさんはふんわりしていて、誰でも受け入れてくれて、そして仕事は丁寧で。これは男女問わずさやかさんに会いたくなる気持ちがよく分かります。自由でいいんだよと何度も語られて、私まで肩の力がスーッと抜けて、気持ちが軽くなりました。家族とはいったい何なのか、人と人との繋がるということはどういうことなのかと考えさせられました。森沢先生らしい優しい気持ちになる物語で最後は涙が止まりませんでした。素敵な作品を読ませていただきありがとうございました。もっともっと読んでいたい物語です。続編が出ることを期待しています。
おすすめ度 グッときた! 人情味が濃いわ〜。腕利きの女大将がいる寿司屋で繰り広げられる人間模様。ゆる〜い空気を纏うけど、仕事にこだわりがある二代目が、温かい仲間たちと共に幸せとおいしさを届けてくれます。訪れる人の心を穏やかに―想いを込めて日々精進する大将の生き方に憧れます。どこかとぼけた先代店主の孫娘を見守る姿勢にはこの上ない温もりを感じました。こんな素敵な店があったら行ってみたい! 心安らぐ空間で、全身が粟立つような旬の味覚を堪能したい! そんな気持ちが抑えられません。とりわけ家族とは何か、しみじみと考えさせられる最終章が良かったす。みんなの幸せな感じがジワ〜って伝わる後味が最高すぎて。ご馳走さまでした! 上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ) NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。 |
商品内容
要旨 |
母の納骨を終えた作田まひろ(22)は、「別れ」を受け入れるため、幼い日に母と一度だけ訪れた寿司店にやってきた。海辺の町の鄙びた商店街にある「江戸前 夕凪寿司」という小さなお店。意を決して暖簾をくぐるも、ランチ営業はちょうど終わったところだった。がっかりしたまひろだったが「ちょっと、お客さぁん」と若い女性の綿飴みたいな声に呼び止められ、まかないの海鮮丼をいただくことに。「さやかさん」と呼ばれる声の主は、ふんわりした見た目とは裏腹に、丁寧な「仕事」をする凄腕の寿司職人で―。 |
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出版社・メーカーコメント
「お客さんの心を夕凪みたいに穏やかにする、心の安全基地でありたいの」−−大将・さやかが願いを込めて握る寿司は極上の味わい。店の居心地も最高です