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花街 遊興空間の近代

講談社学術文庫 2839

出版社名 講談社
出版年月 2024年10月
ISBNコード 978-4-06-537358-3
4-06-537358-1
税込価格 1,122円
頁数・縦 221P 15cm

商品内容

要旨

かつて全国に五〇〇ヵ所以上存在したという花街。莫大な利益を生み、土地開発の「乳母役」となるその街のほとんどは、実は明治期以降の都市形成と再編の過程で生み出された「近代の所産」であった。東京、大阪、鹿児島、和歌山、鳥取、富山、神戸…各地の遊興空間創出の経緯を辿り、明らかにする、人間たちの欲望の正体と、近代都市形成の秘密。

目次

第1章 花街の立地と形態(遊廓と花街
地図のなかの花街 ほか)
第2章 城下町都市の空隙、市街地化のフロンティア(和歌山城丸の内の再開発
鳥取藩主の庭園“衆楽園” ほか)
第3章 近代東京における地区指定の転回(江戸‐東京の「慣例地」
“白山”の指定と開発のはじまり ほか)
第4章 近代大阪における新地開発(岸本水府の花街案内
江戸から明治へ ほか)
第5章 謎の赤線を追って―鹿児島近郊の近代史(消えた遊廓とひとつの謎
都市近郊の近代 ほか)

出版社・メーカーコメント

「紅灯の巷」に渦巻くあまりに人間的な欲望ーー。東京、大阪、鹿児島……長野、和歌山、鳥取、富山、神戸……全国の「花街」誕生の経緯を辿ることで明かされる、近代都市形成の秘密![目次]はじめに第一章 花街の立地と形態1 遊廓と花街2 地図のなかの花街3 花街の空間的類型第二章 城下町都市の空隙、市街地化のフロンティア1 和歌山城丸の内の再開発2 鳥取藩主の庭園《衆楽園》3 富山藩主の別邸《千歳御殿》4 「にごりえ」のあとさき5 鹿児島の墓地再開発6 神戸市近郊の《西新開地》7 再び「新開町」をめぐって第三章 近代東京における地区指定の転回1 江戸―東京の「慣例地」2 《白山》の指定と開発のはじまり3 大正期の地区指定4 昭和初年の「置土産」5 ウォーターフロントの花街第四章 近代大阪における新地開発1 岸本水府の花街案内2 江戸から明治へ3 新遊廓《飛田》の誕生4 《今里新地》の開発5 新地の開発史第五章 謎の赤線を追ってーー鹿児島近郊の近代史1 消えた遊廓と謎の赤線2 都市近郊の近代3 近郊の名所とメディア・イベントおわりに文献一覧図表出典一覧花街関連用語集

著者紹介

加藤 政洋 (カトウ マサヒロ)  
1972年、長野県生まれ。立命館大学文学部教授。専門は人文地理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)